プラモデル用語集
模型用語を解説しています。
A-Z
ABS(エービーエス)
丈夫で耐久性が高いプラスチック素材。古いキットの関節やフレーム等に使用される。
溶剤系の塗料は成分が侵食しパーツを割ることがあり、塗装派ユーザーには嫌われている。
安全な塗装には事前のプライマー塗布か、溶剤成分が極小のアクリジョンを使おう。
C面(シーメン)
EG(イージー、エントリーグレード)

バンダイスピリッツのブランド「エントリーグレード」の略。
”パズル感覚でだれでもたのしくカンタンにつくれるプラモデル”がコンセプト。スケールは1/144。
(公式サイト)
FG(エフジー、ファーストグレード)
ガンダム生誕20周年を記して作られたガンプラのブランド。
スケールは1/144。初期キットのガンダム、ザクは成形色での色分けはナシ。ポリキャップ不要だが可動はイマイチ。
(公式サイト)
HG(エイチジー、ハイグレード)
画像出典:プレミアムバンダイ
KPS(ケーピーエス)
バンダイとポリスチレンメーカーが開発したプラスチック素材「強化ポリスチレン」の略。
柔軟性と耐摩耗性に優れ、2013年以降のガンプラではABSと代替されるようになった。溶剤成分で割れないので塗装も安心。ただ、スジボリすると毛羽立つため私はニガテ。
MG(エムジー、マスターグレード)
画像出典:バンダイホビーサイト
M・S・G(モデリングサポートグッズ)
画像出典:コトブキヤM.S.G公式サイト
PG(ピージー、パーフェクトグレード)
画像出典:プレミアムバンダイ公式サイト
PS樹脂(ピーエスジュシ)
ポリスチレン樹脂のこと。石油を出発原料とする。ガンプラで最も多く用いられてり、そこまで硬くないのでスジボリ等の加工はしやすい。半面、強度はそこそこで関節や軸等は折れるも多い。
RG(アールジー、リアルグレード)
画像出典:プレミアムバンダイ公式サイト
あ行
アートナイフ
アクリジョン

GSIクレオスから発売の水だけで扱えて臭いが少なく初心者に優しい塗料。溶剤成分を極限まで抑えた設計で、臭いがほぼなくリビングでの塗装も可能。プラスチックを侵食せずABSパーツも塗装可能。色数は90色を展開中。
▼アクリジョンの性能を徹底解説してます!

合わせ目(アワセメ)
合わせ目消し(アワセメケシ)
模型用接着剤で合わせ目を消す工作。きれいに消すにはコツがあり、淵の接着剤がムニュッとはみ出るよう圧着するのがポイント。簡単なようで難しい侮れない工作。
▼合わせ目消しのコツはこちら!

アンダーゲート
安全基準(アンゼンキジュン)
プラモデルの尖った部分よるけがを防止するための基準。アンテナのフラッグや、パーツのエッジ(角)が面取りされている等。ケガ防止はもっともだが、おもちゃっぽいのでモデラーには嫌われている。
安全フラッグ(アンゼンフラッグ)
色鉛筆(イロエンピツ)
実は塗装に使える素晴らしいマテリアル。汚し塗装やグラデーションなど表情付けに大活躍。そのままのプラスチックには色が乗りにくいので、つや消しトップコートを吹いた後に使おう。
▼色鉛筆を使った作例。参考までに

イロプラ

バンダイスピリッツ(当時バンダイ)が1983年に、プラモデルの1枚のランナーに異なる4色の部品を成形する「多色成形技術」を初めて導入して発売したシリーズ。現在のガンプラでこそ当たり前となった多色成形も当時は非常にエポックメイキングであった。
画像出典:バンダイスピリッツ ヒストリー
隠ぺい力(インペイリョク)

素地の色を覆い隠す力のこと。塗装をする上では切っても切れない大事な要素。色により隠ぺい力の強い・弱いに差が出る傾向にあり、水性塗料では特にその傾向が強く表れる。一般的に黄色や赤などの明るい色は隠ぺい力が弱いとされる。
株式会社ウェーブ(Wave)
プラモデルやガレージキット、模型用の工具や材料を販売している企業。ガンプラユーザーはプラ材や接着剤、工具でお世話になっているはず。多種多様な材料を安価で販売し続ける頼もしい存在。現在はあの「MAX塗り」で有名なMAX渡辺氏が代表取締役に就いている。
ウェザリング

プラモデルにおける塗装技法のひとつで、語源のweatheringは「風化」を意味する。風雨が及ぼす影響や、太陽光による退色と埃、雨だれの跡や錆、装甲の擦れによる塗装ハゲ、排気やスス汚れなどを表現することが多い。リアリティを求めるモデラーに人気が高い。多くのマテリアルや技法が存在する非常に奥が深いものである。
▼ウェザリングの基礎についてのまとめはコチラ!

ウェザリングカラー

GSIクレオス社から発売のウェザリング専用の油彩系塗料。専用の薄め液を用いたウォッシングが可能。全13色展開(2025年8月現在)で多彩な汚しが楽しめ、同シリーズでの混色も可能。フィルタ・リキッドというフィルタリング専用のシリーズも存在。油彩の成分がパーツを割ることがあるので、トップコート後の塗布が推奨。
画像出典:GSIクレオスホビー部ブログ
▼ネットショップでも安価で購入可能!
ウェザリングマスター

タミヤ社から発売のウェザリング専用のメイクアップマテリアル。付属のスポンジやブラシで擦りつけることで、ススやサビ、砂や泥などの汚れを再現可能。3色がセットになっており7商品を展開中。(2025年8月現在)非常に手軽に汚しを表現できるので、初心者にもおすすめのツール。
▼金属表現用のセットも!
ウェルドライン

パーツの成形時、複数の方向からプラスチック樹脂が合流してできる模様で、シールドなど大きなパーツや、百式などのメタリックパーツで目立つ。
表面をヤスリで削ると、ある程度目立たなくなる。
塗装をすれば隠れるので問題ないが、無塗装の場合は完全に消すことはできないため、汚しなどでごまかすと良いだろう。
薄め液(ウスメエキ)
塗料を薄めるための液剤。塗料によって適する薄め液が違うので、塗料とともに販売されている専用のものを購入するようにしよう。
裏打ち(ウラウチ)

装甲の裏側にディテール等を施すこと。特に腰回りの装甲に行うことが多い。HGのガンプラだと装甲裏がつるっとしておりオモチャ感が強いので、プラ材を使って裏打ちパーツを自作することが多い。
力が入っているキットは、HGでも裏打ちパーツが付属するものも。(写真はHGギャン)
エアブラシ
圧縮空気を利用して塗料を細かい霧状にして吹き付ける塗装道具。 精密な塗装や繊細なグラデーション、広範囲の均一な塗装が可能。ただ、換気機能が付いた塗装ブース等の塗装環境の用意が必須なのと、コンプレッサー等の機材も必要であるため筆塗りに比べハードルは高い。筆塗り専用の本サイトでは登場しないツール。
エコプラ(ECOPLA)
バンダイから発売の商品の一部、もしくは全体にリサイクル素材を使用したプラモデル。パッケージのどこかにこのマークが入っているものが、エコプラ の目印。主に不要となったプラモデルのランナーを改修し再利用する、環境にやさしいシリーズ。初期は全てのパーツが真っ黒であったが、色付きのエコプラもラインナップされている。
エッジ
プラモデルパーツの”角(カド)”のことです。エッジが丸いとオモチャっぽい印象に、シャープだとリアリティが増します。
エッジ出し(エッジダシ)
プラモデルパーツの角をシャープにする工作。ガンプラは安全基準により若干エッジが丸みを帯びたり面取りされているものが多く、本格派のモデラーはエッジ出しを行うことが多い。わずかな差ではあるが、やることで完成度に差が出る。ヤスリでパーツ表面を削りエッジを出すのが一般的。
▼エッジ出しの詳細はコチラ!

エッチングパーツ
画像出典:Wikipedia
エナメル塗料(エナメルトリョウ)
石油系の有機溶剤をベースに作られた塗料。ラッカー塗料の塗膜は溶剤の揮発によって作られるのに対し、エナメル塗料は顔料の樹脂が空気と反応することで塗膜が作られる。非常に伸びが良く乾燥が遅いのが特徴。また、臭いもキツイ。スミ入れや部分塗装に用いられることが多い。塗料に含まれる有機溶剤の成分がプラスチックを侵食するため、トップコート塗布後の塗装が推奨。
エポキシパテ
エポキシ樹脂を主成分とするパテ状の材料で、主剤と硬化剤を混ぜ合わせることで硬化し、接着や肉抜き埋め、造形などに用いられる。硬化後は強度が高く耐久性にも優れる。パテを使いこなせると製作の幅が格段に広がる。肌が弱い人は荒れる可能性があるため、手袋を付けて作業しよう。
か行
改造(カイゾウ)
プラモデルに工作を施し、見た目や可動域を変えること。例えば、プロポーションの変更に手足を延長する、可動の向上のため干渉部を切り欠くなどが挙げられる。未経験者にはハードルが高く思えるが、勇気をもってチャレンジすると意外とできたりする。何事もチャレンジ!
▼簡単な改造の参考記事

可動域(カドウイキ)
プラモデルの四肢などが動く範囲のこと。近年のプラモデルは良く動くキットが多く、プロポーションだけでなく可動にもこだわりを感じる。完成後は棒立ちで飾るモデラーには関係のない話であるが、やはり可動がしょぼいとがっかりはする。
可動軸(カドウジク)
プラモデルが可動するために設けられた可動箇所のこと。パーツとパーツを組みわせる箇所のため接続軸とも呼ばれる。3mm、2mmの軸に加え、先端が丸いボールジョイントやアルファベットのCのようなC型ジョイントなどがある。
当然、可動軸が多いキットほど良く動く。
カトキ立ち(カトキダチ)

ガンプラをカッコよく飾るための代表的なポージングのひとつ。メカデザイナー「カトキハジメ」氏が設定画で多用するポーズである。以下特徴。
・胸を張っている
・肩幅程度に広げた両足
・こぶしを握り締めている
・肘を軽く曲げている
画像出典:三洋堂書店 【ガンプラ】コツを覚えてカッコ良く飾るガンプラポージング講座!2(ツー)
神ヤス!(カミヤス!)
ゴッドハンドさんから発売のスポンジヤスリ。適度に硬く好きな大きさにカットして使える万能ヤスリツール。厚みは1mm、2mm、3mm、5mm、10mm、番手は#120~10000まで幅広くラインナップ。目詰まりしても水で濡らしてキレイにすると切削力が蘇るまさに神ヤスリ。
▼まずはお得なセット商品から
紙ヤスリ(カミヤスリ)
河原立ち(ガワラダチ)

ガンプラをカッコよく飾るための代表的なポージングのひとつ。メカデザイナー、大河原邦男氏の設定画風の立ちポーズ。以下特徴。
・ややアオリの視点
・膝が逆関節に曲がっているような足
・ゆるく曲がった肘(ガワラ曲げ)
あくまで設定画として描かれているため、実際のガンプラで同じポージングは難しい場合が多い。
缶スプレー(カンスプレー)

スプレータイプの塗料。溶剤系アクリル塗料のMr.カラーや、ラッカー系塗料のタミヤスプレーなどが有名。また、つや消し・光沢などのトップコートも数多くラインナップされている。手軽に塗布できる一方、臭いがキツイので十分に換気ができる環境で使おう。
▼缶スプレーのトップコートの詳細はコチラ

完成しない(カンセイシナイ)
モデラーにおける永遠の課題。「失敗してやる気が無くなった」「完璧主義で改修が終わらない」「長く手を掛け過ぎて別のキットに興味が移った」などの理由から、製作中のガンプラが完成しないこと。「未完成病」などとも。自分は納得いかなくても他人はそんなことは全然わからないことが多い。せっかく手を付けたキットだし、経験値になるので完成させた方が吉。
簡単フィニッシュ(カンタンフィニッシュ)
媒体によって解釈が異なるが、HJ(ホビージャパン)によると簡単フィニッシュとは「成形色を活かしてプラモを楽しむ」ことだそう。本格的な塗装を行わず、ウェザリング用マテリアルや色鉛筆などを用いプラモデルにリアリティをプラスして仕上げる技法。塗装環境が不要なので、ライトユーザーでも気軽にトライできる。
参考:簡単フィニッシュリバイバル! 1999年に革命を起こした製作法を、情景王・山田卓司が「水性」をテーマにお届け!(外部サイト)
カンナ掛け(カンナガケ)
ナイフの刃の背等を使い、プラスチックを薄く削る作業。ナイフの背は鋭すぎないため、パーツの表面を薄くこそぎ落とすのに向いている。パーティングラインの処理などで活躍する技法。
顔料(ガンリョウ)
着色に用いる粉末で水や油に不溶のものの総称。 着色に用いる粉末で水や油に溶けるものは染料と呼ばれる。
縄文時代、人々は土の中から赤い鉱物を発見し、土器や顔に塗っていた。 神への祈り、占いや呪術、戦いの装飾として顔に塗る粉=『 顔料 』と呼ばれるようになったともいわれる。
基本工作(キホンコウサク)
ゲート跡処理や合わせ目消し、平面出し等、プラモデル製作における基本的な工作を指す。『基本』といえど侮ることなかれ。合わせ目消しや平面出しは場所により難易度が大きく異なり、気を抜くと失敗することも。
▼基本工作の詳細はこちらをどうぞ













