水転写式デカールの効果的な貼り方を解説-デカールはトップコートで保護しよう!
ガンプラにデカール貼ってますか?
デカールは、手軽に情報量を増やして精密な印象にできるので便利ですよね。
そんなデカール貼りも、慣れないうちはこんな失敗をするかもしれません。
- ズレたり曲がったりする
- 狙った位置に貼れない
- いつの間に剥がれている
- 貼り過ぎてうるさくなる
そこで本記事では、失敗しないデカール貼りのコツと見栄えのする貼り方を紹介します!
※記事で紹介するデカールは「水転写式」です。旧来のドライデカールは解説していません。
- デカールを貼る
- 好みのデカール
- デザインナイフ
- ピンセット
- 水の入った容器
- デカール用接着剤
- 綿棒
- デカールを保護する
- トップコート
- 塗装棒&塗装ベース
- スポンジヤスリ(1000番)
デカール貼りで失敗したくない・差をつけたい方は、最後までご覧ください!
1.水転写式デカールとは

「水転写式デカール」とは、水で台紙から剥離させ貼りつけるデカールです。
※”みずてんしゃ”と読むのが一般的なようです
近年のデカールは、この水転写式が主流です。
切り出したデカールを台紙ごと水につけると、表面のノリが溶けだしてデカールが台紙から剥がれる仕組みです。

水につけてからノリの層が溶けだすには少し時間がかかります。
商品や保存状態によりますが、だいたい30秒~60秒程度と思ってください。
2.水転写式デカールの貼り方
2-1.デカールを切り出す

▲デカールを台紙ごと水につけます。思い切って沈め2、3秒付けたら取り出します。

▲表面のノリが溶けだすまでしばらく放置します。
濡れたデカールの上に未使用のデカールを置いてダメにしてしまうことがあります。
切り出していないデカールが濡れないよう気を付けましょう。
<必要な道具>
2-2.切り出したデカールを貼る

▲デカール用接着剤を用意します。
デカールのノリは接着力が弱いため専用のノリを使います。

▲フタの裏にはハケが付いているので塗りやすいです。

▲デカールを貼る位置に接着剤を塗布します。

▲デカールが浮き上がったらピンセットでつまみます。動かない場合はノリが溶けていないのでもう少し待ちます。

▲デカールは非常に薄いので慎重につかみます。つかみづらければ台紙ごとパーツに近づけ滑らせます。

▲貼りたい場所にデカールをそっと置きます。ズレても大丈夫。水分があるうちは調整できます。

▲位置の調整ができたら、綿棒を転がして水分を拭き取ります。

▲強く転がすとズレたり剥がれたりするのでやさしく拭き取りましょう。
<必要な道具>
3.失敗しないデカール貼りのコツ
以上が水転写式デカールの貼り方です。簡単ですよね。
ここで、失敗しないためのコツを紹介しておきましょう。
- デカールが浮き上がるまで待つ
- やさしく丁寧に扱う
- 落ち着いて位置を調整する
- 水分はしっかり拭き取る
- 最後に全体を点検する
3-1.デカールが浮き上がるまで待つ
水につけたデカールは、台紙から浮くまでしっかり待つことが大切です。
無理に剥がそうとすると高確率で破れます。力を入れなくてもデカールが動くようになるまで待ちましょう。
早く貼りたい気持ちはわかりますが、焦りは禁物です。
3-2.やさしく丁寧に扱う
デカールは非常に薄く破れやすいものです。雑に扱うと破れたり図柄が削れたり、丸まってぐちゃぐちゃになってしまいます。
ピンセット等で触る際はやさしく丁寧に扱いましょう。
3-3.落ち着いて位置を調整する
水分があるうちはデカールの位置を調整できます。
ズレたり斜めなったりしても慌てることはありません。

▲位置が微妙にずれ斜めになってしまいました。綿棒で動かして調整します。

▲斜めになったデカールも、まっすぐ調整できました!
3-4.水分はしっかり拭き取る
デカールを貼った後は水分をしっかり拭き取りましょう。
水気が残っていると、気付かないうちにズレたり剥がれたりすることがあります。
水分の拭き取りには綿棒を使います。
100円ショップやドラッグストアに売っているもので構いません。
3-5.最後に全体を点検する
デカールを貼り終えたら、剥がれや忘れをチェックしましょう。
触っているうちに剥がれてなくなっていた、なんてことが良くあります。
また、拭き取りに使った綿棒の毛が付いていることも良くあります。
トップコートを吹くと取れなくなるので取り除いておきましょう。
4.デカールをトップコートで保護しよう
デカールを貼り終えたらトップコートで保護しましょう。
専用のノリを使ってはいますが接着力は強くなく、触っているうちにデカールが剥がれることがあります。
今回は、お手軽な缶スプレータイプのトップコートを吹いていきます。
4-1.塗装棒にセットする

▲今回はつや消しのトップコートを使います。

▲パーツを塗装棒に取り付けます。胴体・足・腕などのまとまった単位でOKです。
※スプレー缶委は「デカールの上から吹くべからず」と注意表記が…。実害が出ていないので気にしていません。
4-2.トップコートを吹く
トップコートを吹く際は、次のことに気を付けましょう。

- よく換気する、または屋外で吹く
臭いが非常に強いです。 - 吹く前に缶を良く振る
- パーツから20cm程度離して吹く
- 吹き始めはパーツに当てない
勢いが強く吹き過ぎにつながります。
吹き終えた直後の様子がこちら。

▲表面がテカテカ光る程度に吹きつければOKです。乾くとツヤがなくなります。
乾かないうちに触ると指紋がついてしまうので、吹き終えたらしっかり待ちましょう。2,3時間ほど放置するのが安全です。
使った缶スプレーのトップコートがこちら。
5.仕上がりの確認


デカールを貼る前と比べて情報量が増え精密な印象になりました。
各部を見てみましょう。




パーツやパネルラインの淵、バーニアノズルの周辺などを中心に、貼る場所・貼らない場所のメリハリを考えて貼ると効果的!
6.デカールの段差を消す
薄いとはいえ、デカールを貼るとわずかに段差ができます。
この段差を消して見栄えを良くしてみましょう。

段差の消し方は以下の通りです。
- デカールの上にトップコートを吹く
- 乾くまで待つ
- ヤスリでデカールの上を削る
- 段差がなくなるまで繰り返す
少し面倒ですが、これでデカールの段差がなくなり平坦に見えるようになります。
ヤスる際は、デカールの図柄を削らないよう注意しましょう。
1000番以上のヤスリ(不安なら1500番くらいが良い)でやさしく慎重に削ります。
詳細はこちらの記事をご覧ください。

7.映えるデカールの貼り方
7-1.お気に入りは一等地に



部隊マークや機体番号などのデカールは、一番目立つ「一等地」に貼ると映えます。
お気に入りのデカールは目立たせてインパクトのある作品に仕上げましょう。
オススメは次のような広くて目立つちところです。
- 胸
- 肩
- もも
- シールド
7-2.大・小を組み合わせよう



大きいデカールの周辺に小さいデカールを散らすと精密感が増します。
部隊マークやナンバリングデカールなどの大きなものの周辺に、コーションデカールのような小さなデカールを散りばめます。
広いスペースがある場所に貼ると映えるのでオススメです。
7-3.パーツのフチを飾ろう
パネルラインに沿った場所やパーツのフチを飾ると、精密感が出て見栄えがします。



小さなコーションデカールはバーニアや関節など、貼る場所に応じて図柄を選ぶとリアリティが出ます。
7-4.全体を見て色を選ぼう
デカールはアクセントになる反面、機体色に合わないものを貼ると統一感がなくなりゴチャついた印象になります。
パーツと同系色のものや、白やグレーなどモノトーンのデカールを貼ると、全体の印象を損ねることなく情報量をUPすることができます。

私は、貼りたいデカールの色でガンプラの配色を決めることもあります。

▲機体色のオレンジと合わせたデカールをチョイス。

▲足パーツと色を合わせ赤のデカールを。

▲配色を邪魔しないダークグレーとホワイト。

デカールをカッコよく見せるにはバランスが大事!
まとめ
以上、水転写式デカールの貼り方の解説でした。
1/144のデカールは細かいのでうまく貼るには慣れが必要ですが、作品の完成度を上げるにはもってこいのアイテムです。
量販店の模型コーナーやAmazonなどのネットショップでも様々なものが売られているので、ぜひ好みのデカールを見つけて貼ってみてくださいね。
最後までお読みいただきありがとうございました。
それでは、ステキなガンプラライフを!








