エナメル割りでパーツを分割!-HGザクⅡの後ハメ加工にて
プラモデルを改造する際にパーツをサクッと割りたいこと、ありませんか?
そんな時はエナメル溶剤を使った”エナメル割り”をお試しください!
溶剤のプラスチックを侵食する性質を利用して、切断したい部分でパーツを割る手法です。

使うのは一般的な模型用のエナメル溶剤。
エナメル塗料を希釈するのに使用する有機溶剤で、プラスチックを侵食し脆くする性質を持ちます。
※メーカーによっては侵食しないものもあります。
今回はタミヤのエナメル溶剤を使ってエナメル割りのやり方を解説します。
ちなみに、なぜエナメル割りが必要になったかというと…

こちらはHGザクⅡの前腕です。
中央の合わせ目を消したいのですが、後ハメ加工が必要な構造だったのでエナメル割りを使うことにしました。
本記事ではエナメル割りのやり方・注意点と、HGザクⅡの後ハメ加工のやり方を解説します。
- エナメル割りのやり方
- エナメル割りの注意点
- HGザクⅡの後ハメ加工方法
後ハメ加工やエナメル割りに興味がある方は、ぜひ最後までご覧ください。
それでは、本編をどうぞ!
1.エナメル割りとは
エナメル割りとは、エナメル溶剤がプラスチックに浸透し脆くさせる性質を利用して、意図的にパーツを割る加工方法です。
プラモデルを改造する際に、エッチングソーなどの模型用ノコギリでは切断が難しい曲線部分の切り出しやパーツ分割で使われます。
そんなエナメル割りは以下の手順で行うのが一般的です。
ケガキ針やタガネなどで分割箇所を彫り込む
彫ったミゾのエナメル溶剤を流し込む
溶剤が侵食するまで待つ(30~1時間程度)
手でパーツを割る
工程の詳細は後述します。
エナメル割りには次のような道具を使用します。
| 道具 | 備考 |
|---|---|
| 彫る道具 | ケガキ針やタガネ、デザインナイフなど |
| ニッパー | 場合によって使う |
| エナメル溶剤 | タミヤの溶剤が良さそう |
| 細い筆 | エナメル溶剤を塗るのに使う |
それでは実際にやりながら解説をしていきましょう。

よっしゃ、やっていこう!
2.エナメル割りをやってみる
2-1.後ハメ加工の検討
作業の前に、ザクの前腕の合わせ目をどう消すか考えます。


中央に出る目立つ合わせ目を消したいのですが、関節と肘にあたる黒いパーツを挟み込む構造です。
塗装をする場合、加工をせずに接着して合わせ目を消すと関節と肘のパーツの塗装が難しくなります。
そのためパーツを分割して後ハメ加工をします。

▲グリーンの装甲を点線の位置で分割すると、後からハメ込むことができそうです。

▲分割は片側のパーツだけ行います。ダボ軸がある側のパーツをエナメル割りします。ダボ穴側のパーツはダボ穴が邪魔してうまく割れません。
2-2.エナメル割り
後ハメ加工のやり方が決まったら、お待ちかねエナメル割りをやっていきます。

▲分割したいラインを彫り込んでいきます。曲線なのでタガネよりケガキ針が彫りやすいです。

▲割れやすいように裏側のキワをニッパーでカット!
掘り込みが終わったら分割ラインにエナメル溶剤を流し込みます。
(写真撮り忘れました…スミマセン)
溶剤の瓶にはハケが付属しないので、流し込みには細い筆を使用。
分割するライン以外にエナメル溶剤がつかないように気を付けましょう。
意図しない箇所に溶剤が侵食して脆くなってしまいます。
誤ってついてしまった際はティッシュなどですぐ拭き取りましょう。
エナメル溶剤を流し込んだらしばらく待ちます。
(30分~1時間くらい放置)

手でパーツの分割ラインで曲げるようにぐりぐり動かすと、溶剤を流し込んだラインで割ることができました!
パーツを動かした際に曲がる気配がしない場合は無理して割りません。
彫り込みか溶剤の流し込みが足りていないので、もう一度彫り込んで溶剤を流し込みましょう。
▼曲線の彫り込みにはケガキ針が最適
2-3.HGザクⅡの合わせ目消し 完成



エナメル割りが終わったら、分割した断面をヤスリで整えます。
後は普通に合わせ目消しをするだけです。
関節・肘パーツを挟み込む部分で分割したことで後ハメができるようになりました。
3.エナメル溶剤の浸食力

パーツを分割した断面です。
少し彫り込んで流しただけですが、この厚さのパーツが簡単に割れました。
余談ですが、エナメル塗料を使ってスミ入れする場合は、このパーツが割れるリスクを考慮する必要があります。
特にパーツのハメ合わせ箇所(いわゆるダボ軸・ダボ穴)等、テンションがかかる部分が割れます。
エナメル塗料でのスミ入れ前には、トップコートを吹いてパーツを保護しましょう。
こうすることでパーツが割れるリスクが大幅に下がります。
▼エナメル塗料でのスミ入れ前にひと吹き!
まとめ
以上、エナメル溶剤を使ったエナメル割りと、HGザクⅡの後ハメ加工の紹介でした!
エナメル割りの利用シーンはプラモデルの改造時なので、初心者の方はあまり出番がないかもしれませんが、合わせ目消しの際の後ハメ加工でお世話になることがあると思います。
曲線のラインでパーツを分割したい…と思ったら、本記事の内容を参考に”エナメル割り”にチャレンジしてもらえると嬉しいです!
最後までご覧いただきありがとうございました。
それでは、素敵なガンプラライフを!






