【厚くならない】ガンプラをアクリジョンで筆塗りするコツ ‐ 希釈せず薄く塗る!
みなさん、ガンプラに塗装してますか?
ある程度数を作ると、キットの足りない色が気になったり、塗装で個性を出したくなったりするものです。
今でこそ筆者も慣れた筆塗りですが、始めた頃は思いどおりに塗れず悔しい日々でした。
同じく悩んでいる方は多いのではないでしょうか。
- キレイに塗れない
- 厚ぼったくなってしまう
- ムラができてしまう
- 塗料は薄めた方がいいの?
そこで、ガンプラ歴のすべてを筆塗りに費やしてきた筆者が、アクリジョンを筆塗りするコツを紹介します。経験がない方にもわかるように纏めましたので、是非ご覧ください。
まず、筆塗りのコツを紹介しておきましょう。
- 筆先を整えるべし
- 塗料は希釈せずそのまま使うべし
- 薄く塗り重ねるべし
- 乾いてから塗り重ねるべし
そもそもアクリジョンってどんな塗料なの?という方は、まずこちらをご覧ください。
【初心者向け】「アクリジョン」を徹底解説!
では、詳しく見ていきましょう。
1.筆塗りのコツ
この記事では、基本的なコツを解説します。
アクリジョン以外の筆塗りにも通じるものもあるかもしれません。
用意するものは、塗料・調色スティック・筆・パレットです。
※詳しくはこちらにまとめてありますので、よければご覧ください。
アクリジョンの筆塗りに必要なもの4選+α!
1-1.筆先を整えるべし
筆塗りとは読んで字のごとく塗料を筆で塗ることで、大切なのはもちろん筆です。
高価なものは必要ありませんが、濡らした際に筆先がしっとり纏まるものが良いでしょう。
毛羽立ったり筆先が割れるものは、はみ出しやムラの原因になりますし、塗りづらいので塗装が楽しくありません。
しっとりしたものが良いと言われても、使っている筆が毛羽立っていたら買い替えなきゃいけないの!?と思うかもしれませんが、そんなことはないのでご安心を。
あまりにもダメージがある場合は別ですが、GSIクレオスの「Mr.フデピカリキッド」を使えば、毛羽立った筆がしっとりした状態に蘇るのです。
Mr.フデピカリキッドは筆用の洗浄剤&リンスです。
筆に残った塗料を強力に落とすのに加え、リンスの効果でしっとりした筆先が維持できます。
フデピカリキッドをMr.ブラシウォッシャー(写真右)に注ぎ、金属部分で筆をわしゃわしゃと洗います。
※塗料と落とす洗浄剤なので、洗った後は水でよくすすぎましょう。
▼筆者はAmazonで買ったこの筆をずっと使っています。
1-2.塗料は希釈せず塗るべし
アクリジョンを筆塗りする場合は希釈の必要はありません。
経験がないと、塗料は薄めるべきかそのまま使うべきか迷うポイントです。
”水で薄められる”や”リターダーを使うべし”など希釈を要する文言が目につきますが、希釈は不要です。
引用:GSIクレオス アクリジョン公式ページより
販売元もおっしゃっているので、希釈のことは忘れてしまいましょう。
信じられない方のために、実際に塗って比較してみます。
1)希釈なし
▲アクリジョンはそのまま使える濃度に調整されおり、少しトロっとしています。
※粘度は色により若干差があります。
▲パレットに取り出し。筆先に塗料を含みます。
※筆者のパレットはクッキングシートです。
▲パーツに塗ってみます。サラッとしていてスムーズに筆が動きます。
▲1回塗ると、このようになります。パーツの色が透けていますが、これでOKです。(後述します)
2)希釈あり
▲先ほどと同じ色に、水を2、3滴加えました。
▲パーツに塗ると、ご覧の通り薄く伸びてムラっぽくなりました。右下の部分は塗料が弾かれています。
※パーツ表面をヤスリで荒してから塗ると弾かれにくくなります。
くどいようですが、アクリジョンは希釈せずに筆塗りしましょう。
1-3.薄く塗り重ねるべし
筆塗りは「薄く塗る」るのが肝心です。
これは筆塗りの基本であり極意でもあります。
どういうことか、見ていきましょう。
薄塗りと厚塗りの比較です。仕上がりの違いがわるでしょうか。
薄塗りはムラなく塗れているのに対し、厚塗りはムラがあり表面が厚ぼったくなっています。
ここでいう、薄塗り・厚塗りは次の通りです。
・薄塗り … 少量の塗料を薄く5回塗り重ねたもの
・厚塗り … たっぷりの塗料を2回塗ったもの
では、厚塗りの何がいけないのかを見てみましょう。
- 塗膜(塗料の表面)が厚ぼったくなる
- ミゾやカドが塗料で潰れる
- 気泡ができやすい
- 乾燥に時間がかかる
要するに厚塗りは仕上がりが悪くなるということです。
1)薄塗りのやり方
▲筆で少量の塗料をとり、パーツに塗料を載せます。
▲載せた塗料を筆でパーツ全体に伸ばしていきます。
▲伸ばしていくとこのようになります。これくらい透けていて正解です。大切なのは薄く塗ることで、塗り重ねればキレイに発色していきます。
▲乾いたら2回目を塗ります。パーツを90度回転し、1回目とは違う方向に筆を動かします。(筆ムラを消すため)
▲2回塗り終わったのがこちら。まだまだパーツの成形色が透けていますね。
▲乾いたら3回目を塗ります。1回目と同じ方向に筆を動かします。
▲3回塗るとだいぶ発色してきました。
▲4回目の塗り終わりです。概ね発色していますがもう1回重ねておきます。
▲5回塗ったのがこちら。1回目のスケスケが嘘のようにムラなくキレイに塗ることができました。
薄塗りは塗っては乾かしを繰り返すため、面倒に思うかもしれませんが、キレイな仕上がりはその手間に見合ったものになるでしょう。
また、”水性塗料は塗膜が弱い”と言われますが、何度も塗り重ねれば爪で引っかたくらいではびくともしない塗膜ができあがります。
1-4.乾いてから重ねるべし
最後は、乾燥についてです。
前述の通り、キレイに筆塗りするには薄く何度も塗り重ねることになりますが、前に塗った塗料がある程度乾いてから次を塗る必要があります。
乾燥する前に塗ってしまうと、乾いていない塗料が溶け出して「まだら」になってしまうのです。
▲1回目を塗り終えました。乾くまで待つのが面倒なので、少しだけ待ってすぐに次を塗り重ねます。
▲1回目が乾ききる前に2回目を塗ると、このように1回目の乾いていない部分が溶け出し、ムラになってしいます。
アクリジョンは薄く塗れば15~20分程度で乾燥し硬化します。
他のパーツを塗っているうちに乾いてしまうことも多いです。せっかちな人もここはひとつ我慢をし、乾いてから次の塗り重ねを進めましょう。
まとめ
以上、アクリジョンで上手に筆塗りするコツの解説でした。
本記事は基本的な内容の紹介でしたが、「応用編」では調色や塗り分け、失敗のリカバリー方法などを紹介しますので、興味のある方は是非ご覧ください。
最後に要点をまとめておきしょう。
- 筆先を整えるべし
→ Mr.フデピカリキッドで筆先をケア - 塗料は希釈せず塗るべし
→ そのまま使える濃度で調整されている - 薄く塗り重ねるべし
→ 基本で極意。少量を薄く何度も塗る - 乾いてから重ねるべし
→ 20分で乾くので待ちましょう
この記事を参考にアクリジョンの筆塗りにチャレンジいただければ嬉しいです!
最後までお読みいただきありがとうございました。
それでは、ステキな筆塗りライフを!
▼細筆~平筆まで大きさの異なる筆が10本セットになっています。
初心者にオススメです。実は筆者もこれをメインに使っています。
▼筆塗りが終わったらフデピカリキッドで筆をお手入れしましょう。残った塗料がごっそり取れるだけでなくリンス効果があるので、筆先がしっとり纏まります。
※筆塗りのコツ(応用編)はこちらをご覧ください。
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