【塗装・改造目線】HGジムⅢ レビュー|ジムの発展機
機動戦士ZZガンダムなどに登場するジムⅢ(HG)の素組みレビューです!
ジムⅡの発展型で地球連邦軍の主力量産機として活躍した機体です。

メカデザインはカトキハジメ氏、クリンナップは佐山義則氏が担当。
カトキ氏デザイン時は若干太めのシルエットで、クリンナップにより細めに変更されたそうな。
- 組みやすさ
- 色分け再現
- 合わせ目
- 可動
キットは2011年発売でHGUCナンバーは「126」です。
比較的古いキットです。
機体解説
「ジムⅢ(スリー)」は地球連邦軍が開発したジムの発展型で、一年戦争後期に生産されたジムと、そのマイナーチェンジともいえるジムⅡを経て新設計された機体である。いわゆる「第一次ネオ・ジオン戦争」期に量産された地球連邦軍唯一の”主力量産機”となる。
生産性を維持しつつ、新技術を積極的に取り入れる事で、ある側面ではガンダムMk-Ⅱに勝るとも劣らないパフォーマンスを獲得している。実際にバックパックはMk-Ⅱとほぼ同性能のユニットが採用されており、サーベルユニットも2基装備している。むろん、白兵戦など接近戦にも高いレベルで対応可能であり、機動性、運動性共に既存の量産機を上回る水準を達成している。
携行兵装のビーム・ライフルやシールドなども改良され、威力や耐弾性が向上している。また、オプション兵装のラインナップも充実しており、肩部のミサイル・ポッドや腰部のミサイル・ランチャーなど、中、長距離支援用の機体としても十分な発展性を備えている。これらの兵装は戦術によって仕様の異なる装備も用意されており、装弾数や射程、センサーや追尾機能など、環境や戦況によってそれぞれ換装可能である。
生産拠点も複数存在していたが、生産数の調整や装備の更新などが頻繁に実施されたため、大々的に量産されることはなかったとされている。それでも、グリプス戦役終結以降の不安定な情勢下にあって、U.C.0090年代まで絶妙な供給バランスを維持していた。
新設計の機体ではあるが、各ユニットの規格はジムを基本としていたため、スペックはともかく”寸法”だけは旧型機と同じであるケースもあり、ジェネレーターの載せ替えやパーツの追加、コクピットの換装なども可能であった。
時期によっては緊急避難的にジムⅡなどからの改装機も存在したとする資料もある。ジムⅢは、俗にRGM-89 ジェガンが普及するまでの繋ぎの機体として評価されることも多いが、90年代後半まで第一線で稼働し続けた素性の良さや、近代化改修のノウハウ構築などを鑑みるまでもなく、連邦系量産型MSの集大成とも言える本機の存在が無ければ、ジェガンの成功もなかったことは言うまでもない。
初登場のZZガンダムに始まり、ムーンガンダムや逆襲のシャア、ガンダムUCなど数多くのガンダム作品に登場しています。
ただ、劇中ではあまり活躍シーンがありません。
逆襲のシャアでは、νガンダムやジェガンとともにアクシズを押し返そうとしています。
HGUC 1/144 ジムⅢ
(公式サイト)
1,650円(税込)
2011年07月09日発売
性能は量産機にしては高水準だったそうですが、果たしてキットの実力やいかに!?
それでは本編をご覧ください!
1.HGジムⅢ 全体像





武装がてんこ盛りで、もはやあの弱弱しいジムの後継機とは思えません。
装備が多いながらもキレイにまとまっておりプロポーションは良好です。
情報量が多く見栄えがするキットですね。
関節はPS樹脂でポリキャップで接続します。
ABS樹脂は使われていませんでした。

付属品は御覧の通り。
この時代のキット特有のハンドパーツの多さよ…!
※平手のハンドパーツは紛失しました…。
- ビーム・サーベル ×2
斬撃用のエネルギー兵器。プラズマ状のビームを形成して対象を溶断する。
形状はバックパック同様ガンダムMk-Ⅱを参考としているが、ビームの発振ユニットは標準的な量産品を採用している。 - シールド ×1
主に実体弾などに対して有効な防御装備。
”ガンダム”用の設計を踏襲した量産品だが、耐ビームコーティング剤の改良や軽量化など、単品としてのスペックはむしろ向上している。 - ビーム・ライフル ×1
ジムⅡが標準装備としていたユニットの更新兵装。生産コストや形状はほぼ同じだが、出力は50%ほど向上している。
ただし、使い勝手は改善されておらず、継戦能力に課題を残したままであった。 - ミサイル・ポッド ×2
中型ミサイルを各4連で装備するミサイル・ポッド。最初期の標準装備であるため、便宜上「ノーマル・ミサイル・ポッド」と呼ばれる。
一基あたり15×2発のマイクロ・ミサイルを装備するユニットは「オプション・ミサイル・ポッド」と呼ばれる。 - 差し替え用ミサイル・ポッドパーツ ×2
- 大型ミサイル・ランチャー ×2
2連装の大型ミサイル・ランチャー・ユニット。ネオ・ジオンの重MSに対応した特殊な弾体形状を持ち、ミサイル事態の機動性を向上させた「大型高性能ミサイル」を装備している。左右の腰部への装備がデフォルトだが、対応するジョイントやコネクタを使用すれば別の部位にも装備可能。 - ハンドパーツ
・握り手(左右)
・武器持ち手(左右)
・平手(左右)
・銃持ち手(右) - ホイルシール ×1
- マーキングシール ×1
ハンドパーツはうれしい”握り手”が付属。
ミサイル・ポッドはパーツの差し替えでノーマル・オプションを換装できます。
シールでの色分けは多めです。
2.キットの詳細
既にたくさんの方がレビュー済みなので、サクッとキットを見てみましょう。

▲フェイスパーツです。ジムをジムたらしめるカメラアイはクリアパーツで再現されています。
内部をシルバーで塗装すると映えそうです。
また、後頭部に伸びるアンテナは折れやすいので注意しましょう。
安全基準フラッグはついていませんでした。

▲ご覧ください、このハンドパーツの造形を。ぎゅっと力強く握りしめられており、近年のキットにみられるスカスカ感はありません。
この年代のキットにのみ付属しているものですが、ぜひ復活させてほしいです。

▲膝関節の裏側には動力パイプが造形されています。
こういう細かな部分を細筆で塗り分けると意外と映えるものです。

▲膝・肘は二重関節になっています。肘はよく曲がりますが、膝はふくらはぎの装甲パーツが干渉するためそれほど深く曲がりません。スネが長く腹部にかがみこむ可動部がないため、立ち膝ポーズはご覧の通り。
後ろにのけぞった姿勢になりあまりカッコよく決まりません。

▲股関節はこの時代のキットによくある、いわゆる”3軸ジョイント”。
股関節を若干ひねることができるため、足のポージングに表情を付けることができます。

▲バックパックにある2基のバインダーは基部に可動軸があり左右に動きます。
3.気になるポイント
合わせ目やパーティングライン等、キットの気になるポイントを見てみましょう。
3-1.合わせ目
このキットはそこそこ合わせ目が出るので、すべて処理すると大変そうです。

▲頭部は前後でハメ合わせる構造で中央に合わせ目が。合わせ目消しをする場合はゴーグルのクリアパーツを外しておきましょう。接着すると外せなくなります。

▲胴体は鎖骨部分に合わせ目が出ます。(脇腹は段落ちモールド)合わせ目消しに後ハメ加工は不要ですが、胸のダクトと腹部コクピットハッチは外しておきましょう。外せなくなって困ります。

▲肩装甲も前後でハメ合わせるため中央に合わせ目が出ます。合わせ目を消すのに後ハメ加工は不要です。

▲肩装甲の合わせ目はぐるりと見えて目立つので、キレイに処理して完成度を上げましょう!

▲前腕の後ろ側に目立つ合わせ目が出ます。ポリキャップを挟み込んでいるだけなので、後ハメ加工はしなくてOKです。

▲バックパックにも目立つ合わせ目が。合わせ目を消す際は可動する二基のバインダーを接着しないよう気を付けましょう。

▲スネの中央に合わせ目が出ます。ポリキャップを挟み込むだけなので後ハメ加工は不要…ですが、足首の裏側にあるグレーのパーツは加工しないと接着後にハメることはできません。

▲ふくらはぎにも僅かならが合わせ目が。上の部分が段落ちモールドなので、ここも段落ちモールド化で良い気がします。

▲アンクルアーマーにも合わせ目が出ますが、接着するとハメられなくなるので加工が必要です。接続軸のまるい部分を少し削れば良さそう。

▲ミサイル・ランチャーの側面にも合わせ目。合わせ目消しは簡単です。

▲モナカ構造のビーム・ライフルは中央に合わせ目が。しっかり処理しましょう。
3-2.パーティングライン
パーティングラインとはパーツ成型に用いる金型の合わせ目で、わずかに盛り上がった細い線が出ます。
デザイン上は存在しないものなので、ヤスリやデザインナイフで削り落としたいところです。



パーティングラインは丸みを帯びた一体成型のパーツや、細かいディテールがあるパーツに多く出ます。
角ばったパーツが多い連邦系のキットにはあまり見られません。
3-3.その他

脚部スラスターユニットの裏側はスカスカです。
チラ見えする部分なので、暗い色で塗るかプラ板で裏打ち工作する等した方が見栄えがします。
腕の接続軸は装甲と同じ白っぽい色で、肩を後ろにそらせるとチラ見えしておもちゃっぽい印象です。
暗い色のマーカーなどでサッと塗ってやると目立たなくなります。

4.色が足りない部分
このキットは色数が多く、シールで補える部分もありますがキットの成形色では再現されていない色分け部分が多数あります。
シールでの色分けはどうしてもおもちゃっぽさが出てしまうので、可能なら塗装したいところです。




5.まとめ
以上、HGUC ジムⅢの素組みレビューでした!
武装がモリモリで迫力があるキットです。
色分けが足りない箇所が多いですが、塗装するとめちゃくちゃ映えそうです!





量産機なので自分好みにカラーリングを変えても面白いですし、ディテールがないパーツも多いのでスジボリでオリジナルのパネルラインを彫り込んでもいいと思います!
再版されなくなって久しいですが、店頭ではリサイクルショップなどでたまに見かけます。
ぜひ、ジムの最終後継機であるジムⅢ、作ってみてくださいね。
最後までご覧いただきありがとうございました。
それでは、素敵なガンプラライフを!
▼色が足りないところを部分塗装してみませんか?





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