リアルタッチマーカーでお手軽スミ入れ!HGガンダムエアリアルを作る!
ガンプラに”スミ入れ”していますか?
スミ入れとはモールドなどのミゾに塗料を流す技法で、作品の印象を引き締める効果があります。
エナメル塗料を使ったものが一般的ですが、塗料の溶剤成分がプラスチックを脆くするため、トップコートなどによる保護が必要です。
今回は”そんな手間かけてらんないよ”という方向けに、リアルタッチマーカーを使ったお手軽スミ入れを紹介します。
▼スミ入れ前のエアリアル

▼スミ入れ後のエアリアル

▼今回使用したキットはこちらのHGガンダムエアリアル。
- リアルタッチマーカーとは
- リアルタッチマーカーでのスミ入れ方法
- キレイにスミ入れする方法
- トップコートの吹き方
必要な道具も少なくカンタンにスミ入れできるので、興味のある方は是非ご覧ください!
▼エナメル塗料を使ったスミ入れの解説はコチラ

1.リアルタッチマーカー

▲「リアルタッチマーカー」はGSIクレオスから出ている水性ベースのマーカーです。
GSIクレオス 「ガンダムマーカー リアルタッチマーカー」
汚しやぼかし塗装を手軽に表現できる、初心者にも人気のマテリアルです。
ペン先は、細・太の2タイプが装備されています。
ぼかし用の「ぼかしペン」も含めると全11色の展開で、よく使う色の5本セットも数種あります。
(もちろんバラでも売られています)

引用:GSIクレオス公式ページのカラーチャート
今回は、このリアルタッチマーカーでスミ入れします。
リアルタッチマーカーは水性なので、プラスチックを脆くするエナメル塗料と違いトップコートの保護は必要ありません。
▼持っておくと何かと便利なリアルタッチマーカーセット2。
スミ入れ、雨だれ汚れ、オイル汚れなどに使える万能セットです。
2.マーカーでスミ入れ
前記事で全塗装したHGエアリアルに、スミ入れしていきます。

スミ入れに必要なものは次の2つだけです。
- リアルタッチマーカー(好みの色)
- メラミンスポンジ
では、実際にやってみましょう。
2-1.塗って拭き取る

▲「リアルタッチブラウン1」を使ってスミ入れしていきます。私はスミ入れに黒以外の色を使うのが好みです。黒は目立ちすぎて不自然に感じてしまうのです。

▲頭部パーツからスミ入れ開始。スジボリなどのミゾを「細」のペン先でなぞっていきます。ミゾにしっかり塗料が行き渡るようになぞります。

▲メラミンスポンジ(家庭用)を小さくちぎります。スポンジを使い、はみ出たマーカーを拭き取っていきます。

▲メラミンスポンジをマーカーを塗ったミゾに擦りつけます。

▲入り組んだ場所は、ちぎった際に細くなった部分を擦りやすいです。隙間に押し込み擦ります。

▲はみ出たマーカーがきれいになり、ミゾだけに塗料が残っています。これがリアルタッチマーカーを使ったスミ入れです。
▼ブラウンでのスミ入れはブラックやグレーより柔らかい印象に仕上がります。
2-2.メラミンスポンジの拭き取りについて
メラミンスポンジでキレイになるのは、スポンジが塗料を削り落としているからです。
そのため、強く何度も擦ると、塗膜が削れ剥げてしまうことがあります。
マーカーが乾ききると拭きとりにく強く擦ってしまうので、塗ってから時間を空けず拭きとりましょう。
粉塵対策
メラミンスポンジで擦ると粉塵が舞います。これはスポンジが削れた際に出るものです。
スポンジを湿らせると粉塵が舞うのを防げるので、軽く水につけ硬く絞って使いましょう。
湿らせた方がマーカーも拭き取りやすくなります。
2-3.キレイなスミ入れにはケガキ針の彫り直し
マーカーを拭きとると、スミが薄くなったり消えたりすることがあります。
これは、ミゾが浅すぎる場合に起こります。
浅いミゾに溜まった塗料が拭きとられてしまうのです。
そんな時は、ケガキ針で彫り直しミゾを深くしてから、再度スミ入れします。

▲スポンジで擦るとスミが消えてしまいました。塗装した際に、ミゾが塗料で埋まってしまったようです。

▲ケガキ針でミゾを彫り直します。塗装した後の表面はプラスチックより柔らかく彫りにくいので、慎重に作業しましょう。

▲ミゾを彫り直して再度スミ入れしました。めでたくスミがくっきり入りました!(どうでもいいですが、ラーメンマンの顔みたい…)

▲こちらのスミも拭きとると薄くなってしまいました。

▲ケガキ針で、なぞるようにやさしく彫り直します。

▲くっきりスミ入れできました!スミが薄い場合はこれでバッチリです。
▼塗装で埋まったモールドはケガキ針で彫り直しましょう。持ち手がゴムで持ちやすいタイプです。
3.すべてのパーツにスミ入れ

▲凹凸が多く複雑に入り組んだボディパーツ。
マーカーでなぞった直後は線が太く、こんなので大丈夫かという雰囲気です。

▲湿らせたメラミンスポンジでミゾを丁寧に擦ると、このようにミゾ部分にだけ茶色が残ります。

▲塗りたくったマーカーが盛大にはみ出ています。乾く前に拭き取りましょう。

▲キレイに拭き取ることができました。湿ったスポンジを使うとスポンジからにじみ出た水分でパーツ全体がうっすら茶色になるので、適宜ティッシュなどで拭きとります。
4.トップコートで表面を保護
スミ入れが終わったらトップコートを吹いて、パーツ表面を保護します。
塗装したパーツは動かしたり擦れたりすると、塗膜が剥げてしまいます。
塗膜をトップコートで保護することでハゲを防ぐのと、筆あと(塗膜の凹凸)をキレイに整えることができるのです。
※クリアパーツやホイルシールはトップコートを吹くとくすんでしまうので、付ける前に吹きます。

▲トップコートを吹く準備をします。
胴体、腕、足、顔などの部位ごとに塗装棒に挟み、塗装ベースにセットします。
すべてのパーツをバラバラにする必要はありません。
今回は「Mr.スーパークリア つや消しFLAT」を使います。
溶剤系のトップコートで臭いが強いため、屋外や良く換気できる室内で吹きます。(私は窓から外に突き出してシュッシュしてます)
UVカット効果もあるようで、日焼けによる色褪せも防いでくれます。


缶スプレーをうまく吹くコツです。
- パーツから20cm程度離して吹く
- 吹き始めはパーツから外す
- 表面が濡れてテラテラ光る程度に吹く
トップコートが吹き終わったら、塗装ベースに刺してよく乾燥させましょう。
1~2時間程度、乾かします。
乾いたように見えても、指で触ると表面に指紋が付くことがあるので注意です。
※指紋が付いたら表面をヤスって再度トップコートを吹きます。とても面倒です。
▼スミ入れのあとはトップコートで保護しましょう。初心者にはつや消しがオススメ。
5.シールを貼ってクリアパーツを装着
トップコートが乾いたら、ホイルシールを貼ってクリアパーツを装着します。
最後の工程です。

▲トップコートを吹いてもらったエアリアルさん。肩や太ももが寂しい感じ。これカラーシールを貼っていきます。

▲キット付属のホイルシール。「シールはお好みで使用します。」だそうで、赤とグレーから選ぶことができます。

▲細かいシールはピンセットで優しくつまみます。私は赤いものを選択。

▲肩のラインに沿ってシールを貼ります。ズレないようピンセットをプルプルさせて慎重にシールを置きます。

▲狙った場所に置くことができました!あとは指で押して圧着します。シールはキレイに貼るの難しいので苦手です。

▲両肩にきらりと光るラインができました。鮮やかで見栄えが良いです。

▲こちらが噂の「インモールド成形」のシェルユニット。めっちゃキレイです。

▲両胸にシェルユニットをセット。パステルカラーには合わないかと思いましたが、これはこれでアリですね。

▲ももにもホイルシールを貼ったクリアパーツを装着し、きらりと光るラインを表現。いよいよ完成です。
6.HGガンダムエアリアル 完成





まとめ
以上、HGエアリアルの簡単スミ入れ+トップコートの紹介でした。
スミ入れは作品の印象に大きく影響する要素です。パーツ
の色や全体のイメージに合った色をチョイスしましょう。
参考に一般的なスミ入れの方法を見てみましょう。
- リアルタッチマーカー ※本記事で紹介
- エナメル塗料…事前にトップコート要
- 水性塗料+中性洗剤
「水性塗料+中性洗剤」を試しましたが、スミの色が薄くなるのと、ヌルヌルして気持ち悪いのとで、どうもなじまず断念しました。
皆さんも自分に合ったスミ入れの方法を見つけてみてくださいね!
最後までご覧いただきありがとうございました。
それでは、ステキな筆塗りライフを!
ENTRHG 1/144 ガンダムエアリアル
1,430円 2022年10月発売(公式サイト)
▼スミ入れにも汚し塗装にも便利なリアルタッチマーカーセット2。
▼塗装で埋まったモールドは、ケガキ針で彫り直してからスミ入れしましょう。
▼スミ入れしたガンプラはつや消しトップコートで仕上げましょう!




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