【塗装・改造目線】HGUCリゼル レビュー|ロマンあふれる可変量産MS!
機動戦士ガンダムUCから地球連邦軍の量産機「リゼル」の素組みレビューです!
センサーがピンク色の一般機バージョンです。
可変機構を持った量産機、ロマンですね。

箱絵は迫力満点、カッコイイですね。キットのできはいかほどか。
- 組みやすさ
- 色分け再現
- 合わせ目
- 可動
機体解説
リゼルは地球連邦軍からの委託を受け、AE(アナハイム・エレクトロニクス)社が開発した可変量産型MSである。
U.C.0087に勃発した「グリプス戦役」において、多大な戦果をもたらした傑作機MSZ-006 Zガンダムの量産化を目的とした本機は、同じくRe-fine Gundam-Zeta(リファイン・ガンダム・ゼータ)シリーズとして先行開発され、可変機構をBWS(バック・ウェポン・システム)で代用したRGZ-91 リ・ガズィに対し、単体での可変機構を復活し、本来の目的であった弾力的な運用を実現させるべく設計された。
変形機構はMSA-005 メタスの方式に差し戻すことで簡略化され、開発当時に地球連邦軍主力MSとして広域に配備されていたRGM-89 ジェガンのアクチュエーター、内装電子機器などの部品規格を可能な限り共有化させることで、従来機に比べ大幅なコストダウンと優れたメンテナンス性の獲得に成功している。結果、ジム・ジェガン系MSの系譜としては初の可変MSとなった。
本機のMA形態はZガンダムに倣いウェイブライダーと称され、新型OSによるコントロール・サポートにより、MS形態時とほぼ変わらない操縦感覚で扱える宇宙戦闘機として良好な可能性を示している。また、変形によって各部のスラスターを一方方向に収束することで発生する余剰推力を活かし、本機は設計当初からジェガンタイプのSFS(サブ・フライト・システム)としての運用を想定していた。そのため機体名称は「リファイン・ゼータ・エスコート・リーダー(Re-fine Zeta-gundam Escort Leader)」の頭文字の略称としている。
コスト、技術両面において、可変量産型MSとして要求される高い実現性をクリアした本機の設計は、過去に生み出されていったZ系MSの血統を結実させたたまものであるといえよう。
せっかくの可変量産型MSなのに、劇中では完全にやられ役…(´・ω・`)
ガンダムUCのMSはカトキハジメ氏がデザインを担当しています。
HGUCナンバーは「103」と若干古め。
さてキットの出来は如何に…。
それでは本編をどうぞ!
HGUC 1/144 リゼル(公式サイト)
2,200円(税込)
2010年01月22日発売
1.HGUC リゼルの全体像




Zガンダムをリファインしたというだけあり、立ち姿がどことなく似ています。
Z系MSの手足が長くシュっとした頭身の高いプロポーションが忠実に再現されています。

パーツ成形色は、劇中の機体色に比べ彩度が高く、鮮やかなスカイブルーとなっています。
設定を忠実に再現したい方は、塗装が必要です。
かのローゼンズールさんをはじめ、UCキットは成形色が設定と異なるキットが目につきます。

付属品はご覧の通りで、変形機体のため専用のパーツが付属します。
- ビーム・ライフル×1
- シールド/ビーム・キャノン×1
- ビームサーベル×1
(ビーム刃のない1本は余剰パーツ) - ライフル用持ち手(右)×1
- ウェイブ・ライダー用パーツ 多数

色を補うホイルシールは必要最低限。
ふんどしの黄色いVマークと、ピンクのセンサー類が付属します。
加えて、部隊マークなどのマーキングシールが付いています。


パーツの差し替えでウェイブライダー(MA形態)に変形可能です。
HGのZガンダムと比べると比較的変形は容易でした。
ただ、変形後、ヘッドパーツと腕パーツは使いません。
完全変形ではないにしろ、MS形態時のパーツは全て使ってほしかったところです。
▼Zガンダムがベースなのでプロポーションは抜群
2.各部詳細
2-1.ヘッドパーツ


▲頭部パーツです。ジム系MSなのでカメラアイはゴーグルタイプです。
正面の白い部分はアンテナかしら…。頬のダクトにあたる部分にバルカン砲が備わっています。
2-2.腕部


▲センサーが目を引く特徴的な肩アーマー。
白い部分がシールでなく成形色での再現なのは素晴らしいです。
ヒジは二重関節ではなく曲がりは90度が限界。関節はABS製なので保持力は問題ありません。
2-3.ボディ

▲ボディパーツはレーシングマシンを思わせるスタイリッシュな造形。地味に4色で色分けされており、脇腹の水色パーツはここにしか使われていません。色分けの拘りを感じます。

▲ボディパーツを取り外すと正面パーツの裏側には裏打ちパーツがあります。変形時にボディを取り外してセットするのでこうなっているのでしょう。
※写真のダボ軸は外しやすいようカットしています。
2-4.腰部

▲個体差かもですが、フロントアーマーはプラプラで跳ね上げてもすぐに落ちてきてしまい保持はできませんでした。リアアーマーは裏打ちパーツが付いています。

▲股間部には前方に大きく突き出た謎の突起が。スタビライザー的なものなのでしょうか?裏側はがっつり肉抜きがあるので、気になる人は埋めてしまいましょう。
※グレーのパーツはABS製です。
2-2.腕部


▲脚部です。サイドアーマーは腰部でなく大腿部付け根に装着する珍しいタイプ。
白い部分は細かく色分けされています。
裏側はパイプが丸見えでメカメカしい風貌です。装甲が無いので防御力は低そうです。

▲ヒザは二重関節になっており180度曲がります。Zガンダムの血を受け継ぐだけあり、ウェイブライダー形態へ変形するのでダイナミックに可動します。

▲脚部が良く動くので膝立ちはバッチリ決まります。
腹部は前面にかがみ込むことはできませんが、脚部のバランスが絶妙なので問題ありません。
一方、脇腹がリアアーマに干渉するため、腰はほとんど回転しません。

▲下から除き込むと、大型のバーニアが5機並んでいます。
リアアーマーのダクトノズルやヒザ裏のパイプも相まって、メカメカしくてめちゃカッコいいです。
3.気になるポイント
工作が必要な個所や、気になる部分を見ていきましょう。
3-1.全く動かない腕の接続軸

▲腕の接続軸はまさかの固定式。先端がボールジョイントなので腕は若干動くのですが、前に引き出すことはできません。
この時代のキットで固定軸なのは珍しいのではないでしょうか。

▲ご覧の通り、腕部は前後に全く動かすことができません。
初期のHGUCジムさんと同じですね。こちらはボールジョイントなのが救いですが。
3-2.合わせ目

▲肩アーマーに合わせ目が出ます。さほど目立ちませんが、気になる方は合わせ目消しを。装甲に肩関節を挟み込む構造なので、塗装する場合は軸を切り欠くなどの後ハメ加工が必要です。

▲ボディパーツの鎖骨部分に合わせ目が出ます。ただ、ウェイブライダー形態に変形する場合はパーツを外すので、接着するではなく段落ちモールドにする方が良さそうです。

▲ビームライフルはモナカ構造で中央に合わせ目が。キレイに消すには丁寧に髪の毛1本分の隙間を空け、流し込みタイプの接着剤を満遍なく塗布して圧着しましょう。
▼合わせ目消し初心者には扱いやすい流し込みタイプがオススメ!
3-3.ヒケ・反り上がり
このキット、背部バインダーを中心に「ヒケ」や淵の「反り上がり」が見られます。
※ヒケ … パーツ成形時においてプラスチック樹脂が収縮することでできる凹み





平らな面にできたヒケや淵の反り上がりは、ヤスリで均してしまえば目立たなくなります。
完成度に拘る方はやすっておきましょう。
▼ヒケ処理には掘削力が落ちないタミヤのクラフトヤスリがオススメ!
3-4.パーティングライン他

▲パーティングラインとはパーツ成形に使う金型の合わせ目です。デザイン上は存在しない凹凸で、残っているとオモチャっぽい印象を与えてしまいます。ヤスリやデザインナイフの背でこそぎ落とし、平らにしてしまいましょう。

▲バインダーにある大型バーニアの基部はポリキャップが丸見えです。塗装をしたいところですが、ポリキャップは塗料が定着しにくく塗装に向きません。
塗装派の方はプライマーを塗布した後に塗装したいところです。
▼ポリキャップなど軟質パーツの塗装にはフィニッシャーズのプライマー。めちゃ臭いです(笑
4.色分けが足りない個所
成形色での色分けは頑張っている本キットですが、センサーなどの細かい部分はどうしても色が足りません。
塗装する方は次の写真を参考にしてみてください。

※センサー部のピンク(バイザーを除く)と、股間のVマークはシールが付属します。
5.まとめ
以上、HGリゼルの素組みレビューでした!
気になるところを多めに上げてしまいましたが、プロポーションは文句なくカッコイイキットです!




関節はABS製で塗装派には厳しいキットですが、溶剤が少ない水性塗料のアクリジョンを使えば問題ありません。
ヒケや反り返りも丁寧にヤスリがけすれば、きっとカッコイイ作品になるはずです。
良ければ是非入手して、ガンダムUCのスタイリッシュなキットを組んでみてくださいね。
最後までご覧いただきありがとうございます。
それでは、ステキなガンプラライフを!
▼再販は期待できませんが、ネット通販やリサイクルショップでは比較的安価に入手可能です!




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