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スジボリ

プラモデルのモールドを彫り直そう!-掘り直しでシャープな印象に!

筆塗りおじさん
好きな動画を見ながらガンプラを作る贅沢…

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筆塗りおじさん
筆塗りおじさん
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・水性塗料を愛するリビングモデラー
  (筆塗りしか勝たん!)
・得意:筆塗り・スジボリ
・ガンプラ歴6年
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プラモデルのモールド(ミゾ)がくっきりせず、完成時に映えないことはありませんか?

HGガンプラなどはモールドがシャキッとしていないことが多いかもしれません。

そんな時は「ケガキ針」や「タガネ」などの道具を使って彫り直してみましょう。

これが、こうなります!

ヘッドパーツ(アンテナ付き)
before
ヘッドパーツ(彫り直し後)
after

どうでしょう?モールドが深くなり陰影がはっきりしていますよね。

今回は、こんな感じでモールドを掘り直し、シャキッとした印象にする方法を解説します!

この記事でわかること
  • 彫り直しに使う道具
  • モールドをシャキッとさせる方法
  • 作業のポイント

良ければどうぞご覧ください。

1.彫り直しに使う道具

1-1.ケガキ針

ケガキ針
先端は尖っています

まず紹介するのがケガキ針です。

先端が鋭く尖った針状になった道具で、モールドをなぞることで深掘りします。

直線・曲線ともに彫りやすい、モールドの彫り直しには欠かせないツールです。

▼私は持ち手がゴムで疲れないこちらのケガキ針を愛用してます!

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1-2.デザインナイフ

デザインナイフ
結構鋭利です

お次の道具はデザインナイフです。

先端は薄く鋭利で、プラスチックを削ることができます。細かい作業もお手の物で、プラモデルを作るならマストで持っておきたいアイテムです。
※使い方は後述します。

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1-3.タガネ

タガネ
刃先は薄くなっています
太さの違うものもあると尚よし

つづいてスジボリなどに用いるタガネです。

英語でチゼルと呼ばれる鑿(ノミ)の一種で、先端は薄い刃になっておりモールドをなぞることで深掘りします。

刃幅にバリエーションがあると便利です。

▼HGのガンプラには0.15mmのタガネがオススメ。折れることもあるので消耗品と思った方が良いかも

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▼タガネはホルダーに入れて使うと手が疲れません

1-4.ドリル刃

タミヤのベーシックドリル刃セット

今度はドリル刃です。

丸い小さなモールドを深掘りするのに使います。

径が1mm、1.5mm、2mm、2.5mm、3mmがセットになったものが便利です。
私は別売りの0.5mmのものも使っています。

ピンバイスにセットして使うのが推奨されていますが、なくても大丈夫です。

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1-5.スポンジヤスリ

スポンジヤスリ

最後にスポンジヤスリです。

ケガキ針やタガネ、デザインナイフで彫り込んだプラスチックは表面が毛羽立ちます。

そのままにしておくと見栄えが悪いので毛羽立ちを整えるために使います。

スポンジはある程度硬さがあり、曲面・平面両方に対応可能です。

1-6.その他

水をためた容器

▲モールドを彫ったりヤスリがけをすると、プラスチックの粉が出ます。粉が舞い散って部屋が汚れたり、吸い込んでまったりするので、こういった水を張った容器の上で作業すると粉塵が舞うのを防ぐことができます。

歯ブラシ

▲削ったモールドにはプラスチックの粉塵が詰まります。水を付けた歯ブラシで擦るとキレイになり、削ったモールドの出来栄えを確認しやすくなるので、用意すると作業効率が上がります。

2.実際に彫ってみる

ラウンドノヴァⅠ

▲今回彫り込んでいくのはこちらの30MMから「ラウンドノヴァⅠ」君。
全身にびっしりモールドが施されており1/144スケールながらなかなかの情報量で、これは掘り込み甲斐がありそうです。

そのままでもモールドがシャキッとしているキットですが、手を加えることでより一層陰影が際立つようになります。

2-1.ケガキ針でなぞる

※写真を紛失したため、彫った後のキットを使っています。
 前後の比較がわかりにくくすみません…!

ケガキ針を沿える

▲ケガキ針の先端を、深掘りしたいモールドにそっと沿わせます。

力を入れず彫ります

▲モールドに沿って針で何度もなぞります。削れて粉塵が出るはずです。力を入れすぎるとズレて失敗するのでそーっとやりましょう。

周辺が毛羽立ちます

▲けがいた後はプラスチックの表面が白っぽく毛羽立ってしまいます。

デザインナイフを使います

▲先ほど彫り込んで毛羽立ったモールドに、デザインナイフの刃を当て、軽くなぞって毛羽立ちを整えます。加えてスポンジヤスリでさっとヤスると良いでしょう。

歯ブラシ

▲毛羽立ちを整え終えたら濡らした歯ブラシで擦り、ミゾに残った粉塵を落とします。

キレイになりました!

▲この通りモールドが深掘りされ、陰影がはっきりするようになりました!

ケガキ針でなぞる → デザインナイフで整える の工程を、すべてのモールドに対して行います。
モールドの多いキットだと大変ですね。

ポイント

  • 力を入れすぎない
    ケガキ針でなぞる際、力を入れすぎてはいけません。
    モールドをなぞっているとはいえ、力むとズレたりはみ出したりして失敗してしまいます。
  • デザインナイフはカンナを掛けるように
    デザインナイフで毛羽立ちを整える際は、刃を斜めにしてカンナ掛けするように削りましょう。モールドに立体感が出て見ばえがします。
鞄の掘り込み
結構変わります
鞄の掘り込み②

▲このように造形の細かいパーツは、彫り込むことでより一層くっきりします。

2-2.別パーツのように見せる

続いて、パーツにある段差の境界を彫り込み、あたかも別のパーツが組み合わさったように見せる加工をしていきます。

彫り込む段差

▲このように1つのパーツで段差があり、複数パーツが組み合わさったような部分を彫り込んでいきます。

ケガキ針でなぞります

▲ケガキ針を使って段差の境界線をやさしく何度もなぞります。”やさしく”がポイントです。

なぞり終わりは毛羽立ちます

▲彫り終わるとこんな感じ。彫った後が白く毛羽立っています。まだ別パーツ感はありません。

デザインナイフで削ります

▲先ほどと同様、けがいた後をデザインナイフで削ります。刃を斜めに傾け、刃の背を使ってカンナ掛けするように削るのがポイントです。

別パーツ感が出ました

▲ケガキ針でなぞる → デザインナイフで削る の工程を何度か繰り返すとこんな感じに。段差の境界線が彫り込まれ、別々のパーツを組み合わせたような雰囲気になりました!

2-3.凸モールドを彫り込む

すこし出っ張ったモールド(凸モールド)の周りを彫り込んで、陰影をくっきりさせてみます。
削り落としてプラ板で再生する手もありますが、無塗装ユーザーの場合、プラ板はパーツの色と違うのでそうはいきません。

彫り込む凸モールド

▲こんな感じで、ちょっと盛り上がったモールドの周りを彫り直していきます。ですがその前に、パイプに走る線(パーティングライン)が気になります。

パーティングラインを削る

▲パーティングラインはパーツ成形に使う金型の合わせ目にできるものです。デザインナイフの背を使ってこそぎ落としていきます。

キレイになりました

▲こそぎ終えるとこんな感じで盛り上がっていた不自然な線が無くなり、キレイになりました。

やさしく慎重に彫り込みます

▲つづいて凸モールドの周辺を彫り込んでいきます。0.15mmのタガネを使って、そーっとやさしくなぞっていきます。

彫り込んだ後

▲彫り込んだ後がこちら。わかりにくいかもしれませんが、ミゾが彫り込まれているので、スミ入れなどを行うと陰影がくっきりします。

2-4.太目のマイナスモールドを彫り込む

つづいて、ちょっと太めのマイナスモールドを彫り込んでみます。

太目のマイナスモールド

▲こういうのです。最近のプラモデルはモールドがシャープですが、それでも若干だるく感じるので、タガネで彫り直してくっきりさせてみます。

0.6mm幅のタガネ

▲まず取り出したるは刃幅0.6mmのタガネです。浅いモールドをざっくり掘り下げていきます。刃幅は彫りたいモールドに合わせてチョイスしましょう。

やさしく彫り進めます

▲彫り過ぎたりズレてモールドをぼかしてしまわないよう、ゆっくり慎重に彫り込みます。

0.2mm幅のタガネ

▲つづいて0.2mm幅のタガネをを使って整えていきます。

四隅を意識して

▲四隅をシャープにするイメージで、モールドのフチを彫ります。力は入れずやさしく整える感じでOKです。

次の作業イメージ

▲0.6mmのタガネで彫った後は、モールドのフチがダルくなっているため、0.2mmのタガネで整えることでシャープになるのです。

シャープになりました

▲彫り終えるとこんな感じに。わかりにくいですが、彫る前より若干陰影がはっきりしています。スミ入れなどをするともっとわかります。

ここも同様に

▲同じようにしてマイナスモールドを彫り込みます。こちらは割とはっきり、造形がシャープになったのがわかりますね。

▼今回使ったのはスジボリカーバイト。硬くて切削力抜群です。

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▼スジボリカーバイトはピンバイスにセットして使います。

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2-5.丸モールドのディテールアップ

丸モールド

▲なんと呼ぶのが正解かわかりませんが、このようなリベット風の丸いモールド(穴)があるキットの場合、ディテールアップすることで見ばえが良くなります。

今回は別売りのパーツを使うのではなく、ドリル刃で彫り込んでみます。

1㎜のドリルでくるくる

▲まずは1mm径のドリル刃で穴を彫り込みます。若干、穴の大きさが広がってしまいますが、今回は気にしません。

削りカスが出ます

▲ピンバイスで固定せずとも手でくるくるすればOKです。このように削りカスが出てきます。やり過ぎると穴が貫通するので注意です。

0.5mmのドリル刃

▲つぎに先ほどより細い0.5mm径のドリル刃を使います。

穴の中心をくるくる

▲1mmで彫った穴の中心にドリルを刺し、軽く回して彫り込みます。2,3回転くらいやればでOKです。

穴が二重になる

▲仕上がりはご覧の通りです。1mmで削った穴の中心に0.5mmの穴が空き二重になって見えます。こんな感じで、丸モールドのディテールアップが簡単にできます。

他の穴も掘り込み

▲同じ要領で彫り込んだ他のパーツです。数が多いと大変ですが、ディテールアップの効果は高いのでやってみる価値ありです。

3.仕上がりの確認

3-1.彫り直し前

ラウンドノヴァ
ラウンドノヴァ
ラウンドノヴァ

3-2.彫り直し後

ラウンドノヴァ 彫り直し後①
ラウンドノヴァ 彫り直し後②
ラウンドノヴァ 彫り直し後③
ラウンドノヴァ 彫り直し後④
ラウンドノヴァ 彫り直し後⑤
ラウンドノヴァ 彫り直し後⑥
ラウンドノヴァ 彫り直し後⑦

4.まとめ

以上、キットに元からあるモールドを彫り込んで、陰影をくっきり・はっきりさせる方法の紹介でした!

手間はかかりますが、工作することで完成時の出来ばえが格段に上がります

工作のまとめ
  • モールドの彫り直し
    既存のモールドをケガキ針やデザインナイフで彫り直してくっきり!
  • 別パーツ風の彫り込み
    装甲の境目を彫り込んで別パーツ感を出そう!
  • 凸モールドの彫り込み
    細かいでっぱりは周辺を彫り込んでくっきりさせよう!
  • マイナスモールドの彫り込み
    マイナスモールドは四隅・辺を彫り込んでくっきり!
  • 丸モールドのディテールアップ
    小さい穴は径の異なるドリル刃でディテールアップ!

それなりに道具が必要なのですべて揃えるのは大変ですが、どれか一つでも気になったものにチャレンジてもらえると嬉しいです!

慣れてくると自分独自のやり方が身に付き、表現の幅が広がりますよ♪

最後までご覧いただきありがとうございました。

それでは、ステキなガンプラライフを!


<道具紹介>

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▼タガネは刃幅のバリエーションがあるとやりやすいです。

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▼彫った後の毛羽立ちはスポンジヤスリで整えよう!

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・ガンプラ歴6年
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