プラモデルのモールドを彫り直そう!-掘り直しでシャープな印象に!

プラモデルのモールド(ミゾ)がくっきりせず、完成時に映えないことはありませんか?
HGガンプラなどはモールドがシャキッとしていないことが多いかもしれません。
そんな時は「ケガキ針」や「タガネ」などの道具を使って彫り直してみましょう。
これが、こうなります!
どうでしょう?モールドが深くなり陰影がはっきりしていますよね。
今回は、こんな感じでモールドを掘り直し、シャキッとした印象にする方法を解説します!
- 彫り直しに使う道具
- モールドをシャキッとさせる方法
- 作業のポイント
良ければどうぞご覧ください。
1.彫り直しに使う道具
1-1.ケガキ針
まず紹介するのがケガキ針です。
先端が鋭く尖った針状になった道具で、モールドをなぞることで深掘りします。
直線・曲線ともに彫りやすい、モールドの彫り直しには欠かせないツールです。
▼私は持ち手がゴムで疲れないこちらのケガキ針を愛用してます!
1-2.デザインナイフ
お次の道具はデザインナイフです。
先端は薄く鋭利で、プラスチックを削ることができます。細かい作業もお手の物で、プラモデルを作るならマストで持っておきたいアイテムです。
※使い方は後述します。
▼定番「オルファ」さんのアートナイフ。替え刃25枚が付いてこの価格!
1-3.タガネ
つづいてスジボリなどに用いるタガネです。
英語でチゼルと呼ばれる鑿(ノミ)の一種で、先端は薄い刃になっておりモールドをなぞることで深掘りします。
刃幅にバリエーションがあると便利です。
▼HGのガンプラには0.15mmのタガネがオススメ。折れることもあるので消耗品と思った方が良いかも
▼タガネはホルダーに入れて使うと手が疲れません
1-4.ドリル刃

今度はドリル刃です。
丸い小さなモールドを深掘りするのに使います。
径が1mm、1.5mm、2mm、2.5mm、3mmがセットになったものが便利です。
私は別売りの0.5mmのものも使っています。
ピンバイスにセットして使うのが推奨されていますが、なくても大丈夫です。
1-5.スポンジヤスリ

最後にスポンジヤスリです。
ケガキ針やタガネ、デザインナイフで彫り込んだプラスチックは表面が毛羽立ちます。
そのままにしておくと見栄えが悪いので毛羽立ちを整えるために使います。
スポンジはある程度硬さがあり、曲面・平面両方に対応可能です。
1-6.その他
2.実際に彫ってみる
2-1.ケガキ針でなぞる
※写真を紛失したため、彫った後のキットを使っています。
前後の比較がわかりにくくすみません…!
ケガキ針でなぞる → デザインナイフで整える の工程を、すべてのモールドに対して行います。
モールドの多いキットだと大変ですね。
ポイント
- 力を入れすぎない
ケガキ針でなぞる際、力を入れすぎてはいけません。
モールドをなぞっているとはいえ、力むとズレたりはみ出したりして失敗してしまいます。 - デザインナイフはカンナを掛けるように
デザインナイフで毛羽立ちを整える際は、刃を斜めにしてカンナ掛けするように削りましょう。モールドに立体感が出て見ばえがします。
▲このように造形の細かいパーツは、彫り込むことでより一層くっきりします。
2-2.別パーツのように見せる
続いて、パーツにある段差の境界を彫り込み、あたかも別のパーツが組み合わさったように見せる加工をしていきます。
2-3.凸モールドを彫り込む
すこし出っ張ったモールド(凸モールド)の周りを彫り込んで、陰影をくっきりさせてみます。
削り落としてプラ板で再生する手もありますが、無塗装ユーザーの場合、プラ板はパーツの色と違うのでそうはいきません。
2-4.太目のマイナスモールドを彫り込む
つづいて、ちょっと太めのマイナスモールドを彫り込んでみます。
▼今回使ったのはスジボリカーバイト。硬くて切削力抜群です。
▼スジボリカーバイトはピンバイスにセットして使います。
2-5.丸モールドのディテールアップ

▲なんと呼ぶのが正解かわかりませんが、このようなリベット風の丸いモールド(穴)があるキットの場合、ディテールアップすることで見ばえが良くなります。
今回は別売りのパーツを使うのではなく、ドリル刃で彫り込んでみます。

▲同じ要領で彫り込んだ他のパーツです。数が多いと大変ですが、ディテールアップの効果は高いのでやってみる価値ありです。
3.仕上がりの確認
3-1.彫り直し前
3-2.彫り直し後







4.まとめ
以上、キットに元からあるモールドを彫り込んで、陰影をくっきり・はっきりさせる方法の紹介でした!
手間はかかりますが、工作することで完成時の出来ばえが格段に上がります。
- モールドの彫り直し
既存のモールドをケガキ針やデザインナイフで彫り直してくっきり! - 別パーツ風の彫り込み
装甲の境目を彫り込んで別パーツ感を出そう! - 凸モールドの彫り込み
細かいでっぱりは周辺を彫り込んでくっきりさせよう! - マイナスモールドの彫り込み
マイナスモールドは四隅・辺を彫り込んでくっきり! - 丸モールドのディテールアップ
小さい穴は径の異なるドリル刃でディテールアップ!
それなりに道具が必要なのですべて揃えるのは大変ですが、どれか一つでも気になったものにチャレンジてもらえると嬉しいです!
慣れてくると自分独自のやり方が身に付き、表現の幅が広がりますよ♪
最後までご覧いただきありがとうございました。
それでは、ステキなガンプラライフを!
<道具紹介>
▼モールドの掘り直しにはケガキ針!直線・曲線とわず彫れる万能ツール
▼デザインナイフがあれば工作の幅がびっくりするほど広がります!マストバイ
▼タガネは刃幅のバリエーションがあるとやりやすいです。
▼ドリル刃があるとなかなか便利です
▼彫った後の毛羽立ちはスポンジヤスリで整えよう!
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