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素組みレビュー

【素組みレビュー】HGUCザク・マリナーを塗装・改造目線でレビューしてみる

筆塗りおじさん

機動戦士ZZガンダムからHGUCザク・マリナーの素組みレビューです。

2012年7月発売と比較的古いキットです。筆者はZZガンダムは見ていないので、残念ながら機体に関する知識はありません。

HGUC ザク・マリナー

HGUC 1/144 ザク・マリナー公式サイト

1,540円(税込)
2012年7月発売

機体解説
RMS-192M ZAKU-MARINER

「ザク・マリナー」は、公国軍のMS-06M ザク・マリンタイプを接収、運用した連邦軍が、その後継機として独自に開発した機体である。

地球上において沿岸警備や島嶼(とうしょ)防衛に加え、戦火で被災した基地周辺の河川や湾岸設備の復旧、河床や海底の浚渫(しゅんせつ)、防潮設備の再整備など、水陸両用MSに対するニーズは非常に高く、06F、06Jのパーツを流用して新規に”マリン・ハイザック”として生産するほどであった。

ザク・マリナーは、06M系のコンセプトに様々な改良を加えた上で新規に設計されたもので、水中での移動速度や機動性、耐圧深度などが向上している。実際06Mは、限界潜行深度が400mほどのいわゆる”可潜型MS”であったのに対し、ザク・マリナーは平均で2,000mの水圧にも耐える”潜水型MS”だと言われている。

その一方で、外装パーツはザクから回収して流用するなど、コスト面でも非常に優れていた。実際には、フレームと外装の間に取り付ける潜水用装備の調達に際し、ザク系の機体形状の方が色々と都合が良かったとされる。本機の構造は06Mよりもシンプルで、耐圧加工された可動フレームに、リニアシート採用の球形コクピットブラック専用の耐圧殻や冷却装置、さらにはバラスト機構や浮体用の部材を配置して、ザクをまるごと”潜水用”に特化させたものである。

武装や機動装備はアタッチメントとして追加されているだけで、例えば、上陸後の作戦行動時には脚部のハイドロ・ジェットなどはパージできる。操縦感覚はザクそのものに非常に近く、調達容易なうえに整備性も良好な水陸両用機として、沿岸部の連邦軍各基地に多数配備された。

しかし、U.C.0088年のティターンズ崩壊や、ネオ・ジオンによるダカール侵攻などを契機として、ほとんどの機体が流出している。0090年代後半にも、潜伏していたネオ・ジオン残党の手によって稼働していたトリントン基地襲撃の際に目撃されている。

(あれ、ザク・マリナーは地球連邦軍のMSなのですね。知りませんでした)

最近は店頭で見かけることはなく、筆者はメルカリで入手しました。

とても組みやすく、程よいディテールがほどされ、バランスの取れた良キットだと思います。

それでは、本編をどうぞ!

1.全体像

ザクマリナー 正面
ザクマリナー 右側面
ザクマリナー 背面
ザクマリナー 左側面

ザクの面影を多分に残しながら、肩や脚、バックパックなどのデザインが変更されており、配色も相まって潜水用MSといった印象に仕上がっています。

ただ、パーツ成形色はブルー、青緑、グレーの3色のみなので、足りない色は付属のホイルシールで補うことになります。

付属品

付属品はこの通りです。

・4連装スプレーミサイル・ガン
・マグネットハーケン用のリード線
・差し替え用のアンテナ、脚部、胸部パーツ
・右ハンドパーツ(握り手)
・300mmロケット弾 ×2

2.各部詳細

Head

2-1.頭部

▲見た目はほぼザクの頭ですが、先端にシュノーケルが付いています。説明書によるとこれはカメラだそうで、有線で洋上に浮上させ、周辺の目視偵察が可能なのだそうです。モノアイは付属のホイルシールでの再現となります。

▲モノアイレールは中央に支柱のあるザクⅠタイプです。ザクⅡではなかったものですが復活しています。水圧に耐えるために必要だったのでしょうか。操縦には邪魔になりそうです。

▲頭頂部の装甲にはスリットがあり、モノアイレールとつながっています。ジオングやアッガイと同じように、モノアイを頭頂・後頭部にも動かせるようです。

▲アンテナは差し替え式で、指揮官用のブレードアンテナと一般機のロッドアンテナを選ぶことができます。

Arms

2-2.腕部

1)左腕

▲肩の形状が特徴的な腕部です。ザクの丸い肩アーマーとは異なり、角張っています。上部には3基の300mmロケット弾が装着されています。

▲左前腕にはマグネット・ハーケンが装着されており、設定では60mあるワイヤーを収納できるような形状をしています。

▲肩上部のロケット弾は別パーツではめ込みます。強くはめ込むと外しくくなるので注意した方が良さそうです。

▲左手には握り手が付属しています。見てください、この密度感のあるカッコイイ手を!昨今主流のスカスカハンドパーツではなく、ぎゅっと握りしめた形状が非常にエモいです。

▲差し替え用の左手パーツです。武装である4連装スプレーミサイル・ガンのフォアグリップを持つことができるようになっています。

▲肘は2重関節でないため、曲がるのは90℃ほどです。また、肩アーマーには可動軸がないのでザクのように独立して動かすことはできません。

2)右腕

▲右腕にはマグネット・ハーケンが着かないので、左腕に合ったワイヤーの収納部分がありません。

▲右手は武器の持ち手が1種類のみです。手首に角度がついており、武器が構えやすくなっています。

▲武器を持たせてみました。ストックが非常に長い武器ですが、手首に角度が付いているおかげで問題なく構えることができます。

Body& Waist

2-3.胴体&腰部

▲胴体はザクの意匠を継承したなじみ深いものになっていますが、胸のパーツが独自のデザインになっています。プラモデル独自仕様で差し替えパーツが付いていますが、付ける必要はなさそうです(笑

▲腕の接続部はポリキャップですが、グレーのカバーパーツが付いており、見栄えが良いです。バックパックは、水中での推進力を得るためジェット機が装着された大型のものになっています。

▲中央には8基のサブロック・ランチャーと各種センサーが装備されているそうです。高性能ですが、上陸後はデッドウェイト化しそうです。

▲腰正面からバックパックへは動力パイプがつながっています。軟質素材のパーツで、曲げる部分にスリットがあるので、自然と形状がきまるようになっています。

▲首のジョイントは昔のキットによくあるプリキャップです。可動域は狭いので、頭は前後にはほとんど動きません。

▲股関節はいわゆる”3軸ジョイント”になっており、若干左右にスイング可能となっています。フロントアーマーは上方向に動きますが。サイドアーマーも若干ですが可動します。

Legs

2-4.脚部

▲スネのパーツは差し替え式で、潜水用はハイドロ・ジェット付きのパーツとなっており、地上での戦闘ではデッドウェイトとなるので廃棄するそうです。地上用はまんまザクの足ですよね。

▲稼働軸は多数設けられており、微妙な表情をつけやすくなっています。ただ、膝はふくらはぎが干渉するため、90℃ほどしか曲がりません。

▲脚部にも太い動力パイプが付いています。パイプの両端を装甲に空いた穴に差し込むだけのお手軽装着ですが、動かしていると外れることがあります。

Weapon

2-5.武装

▲手に持つ武装はこの4連装スプレーミサイル・ガンのみです。弾頭は金属反応センサーが付いており、水中では目標の至近距離で爆発するそうです。モナカ構造で、フォアグリップは固定です。

▲左腕に装備するマグネット・ハーケンです。リード線は芯が銅線なので、曲げて表情をつけることができます。ただ、かなり長いので、飾る時は切って短くした方が良さそうです。

▲肩アーマーに装着するロケット弾だそうですが、アーマーを付けると見えなくなるので、これは付けなくてもいいかなぁ…といった感じです(笑

3.合わせ目確認

▲胴体は2パーツ構成なので中央に合わせ目が出ます。肩部分は合わせ目が出ますが、側面は段落ちモールド化されていました。

▲前腕に合わせ目が出ます。モールドがあるパーツなのと、何より関節パーツを挟み込んでいるので、合わせ目消しには後ハメ加工が必要です。

▲フクラハギにも盛大に合わせ目が出ます。個体差かもしれませんが、筆者のものは隙間が大きく空いてしまい、合わせ目消しをしないと見栄えが悪そうです。こちらも後ハメ加工が必要です。

▲武装はモナカ構造なので中央に合わせ目が出ます。形状はシンプルなので比較的簡単に合わせ目消しができそうです。

4.色の足りないところ

色の足りないところ

▲成形色はブルー、青緑、グレーの3色なので、説明書と見比べると結構足りない色が多いです。

ホイルシールが付属しており、シールで色を補うことはできますが、テカテカしてカッコ悪いので、できれば塗装したいところです。

色数はそこまで多くありませんが、塗るのと塗らないのとでは作品の完成度が全然違うので、シールではなくお手軽な部分塗装をおススメします…!

アクリジョンなら水だけで扱えるのでカンタンです。

▼部分塗装に付いてまとめた記事はコチラ。

よければご覧ください
筆塗りでガンプラのオモチャっぽさをなくそう!アクリジョンでEGガンダムを部分塗装
筆塗りでガンプラのオモチャっぽさをなくそう!アクリジョンでEGガンダムを部分塗装

5.気になるところ

▲手首はポリキャップにボールジョイントの軸をハメ込む方式ですが、ユルユルでポーズを付けているとポロポロ外れます。

両手ともそうだったので個体差とは言えないでしょう。

軸を瞬間接着剤などで太らせた方が良いと思います。

組んでいて唯一気になったポイントでした。

まとめ

以上、HGザク・マリナーの素組みレビューでした。

あまり見かける機体ではありませんが、ザクから細かい点が変更されており、バリエーション機として楽しめる良キットでした。

ポーズ1
ポーズ2
ポーズ3

店頭で見かけることはまずありませんが、作りやすくとてもカッコイイキットなので、見かけたら入手して組んでみてくださいね。

参考になれば嬉しいです!

それでは、ステキなガンプラライフを!

▼Amazonでも比較的良心的な価格で入手できそうです。

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キットのラインナップ

▲筆者もザク系列の進化の歴史を確認したり、個性的なシルエットを持つZZのMSを体感したりしたいです。でも、でも…ぜんぜん売っていないのです(ToT)

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プロフィール
筆塗りおじさん
筆塗りおじさん
会社員 | リビングモデラー
筆塗り大好き「筆塗りおじさん」です!

・北海道札幌市在住
・IT系企業に勤める会社員
・2020年から本格的にガンプラ製作を開始
・得意:筆塗り・スジボリ
・GANSTA(ガンスタ)のいいね数 3,834
・製作ペース:8体/年

筆塗りを楽しみながら、アクリジョンのすばらしさ、ガンプラ製作の楽しさを発信しています。
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