【塗装・改造目線】HG シルヴァ・バレト レビュー|大型機体-恐竜的進化の到達点
ゲーム「PS3 機動戦士ガンダムUC」より地球連邦軍の試作型MS『シルヴァ・バレット』の素組みレビューです。
第4世代と呼ばれる大型のMSをベースにした準サイコミュ搭載機量産の為のテストベッドとして運用されました。
(私は登場作品をプレイしたことはありません)

メカニックデザインはカトキハジメ氏。
大型な機体ですが、非常にスタイリッシュにデザインされています。
- ハンス・ロックフォード(誰やねん)
ゲームの中でしか登場しませんが、ガンダムUC MSVの公式サイトにも載っているのでご存じの方も多いのでは。
- 組みやすさ
- 色分け再現
- 合わせ目
- 可動
機体解説
≪シルヴァ・バレト≫はAMX-014≪ドーベン・ウルフ≫をベースに、AE(アナハイム・エレクトロニクス)社が地球連邦軍の依頼を受け、改修を行った試作型モビルスーツである。
「第一次ネオ・ジオン戦争」終結後、ネオ・ジオン軍の本拠地<アクシズ>は地球連邦軍政府の管理下におかれ、その際に予備戦力として残存していた≪ドーベン・ウルフ≫数機を接収、一般兵用サイコミュ・システム、いわゆる準サイコミュの技術研究用にAE社のグラナダ工場に移送され、本機への改修作業が行われた。
ベース機のジェネレータ直結型火器を一部オミットし、それに伴い外装を構成する装甲部材を更新。その副次的効果として、機体の大幅な軽量化と、スラスター各部への効率的なエネルギー供給が可能となり、高出力状態を維持しつつ安定、かつ良好な俊敏性を獲得している。
不要部分を削ぎ落し、機体コンセプトを今一度練り込んだ本機の最終的な性能数値は、テスト用モビルスーツとしての想定数値を大幅に超え、十二分に実戦での運用に耐えうる高いレベルを示したという。
その後AE社の関連企業によって管理されていた複数の本機が、地球連邦軍のモビルスーツ開発計画による模擬戦で大破したとされるが、その詳細は機密事項となっており、公式に一切の記録は残されていない。
HGとしては大型でなかなかボリュームがある本キット。
2014年発売と少し古めですが、果たしてどんな出来でなのでしょうか。
それでは本編をどうぞ!
HGUC 1/144 シルヴァ・バレト
(公式サイト)
2,750円(税込)
2014年01月発売
1.HGシルヴァ・バレト 全体像






HGにしては大型でボリュームがありカッコいいです。
(画像が無くて恐縮ですが、HGのサザビーと同程度の大きさ)
関節はPS樹脂でポリキャップを使用します。
(ABSは使われいません)
ディテールは程よく、大型機にありがちなのっぺりした印象はありません。
カラーリングは試作機故かロールアウトカラーを思わせるモノトーンが主体。
鮮やかなブルーグリーンのワインポイントが目を引きます。

ホワイトやブルー、ブラック等の色分けは付属のホイルシールで再現します。
ディテールも程よくカラーリングもシンプルなので、改造・塗装の素材としても優秀なキットと思います。

付属品はご覧の通り。有線式ハンド展開用のリード線と台座も付きます。
- ビーム・ライフル
模擬戦などで取り回しの良い携行火器が必要な場合は、ジェガン用と同等品のビール・ライフルを使用する。 - シールド
ドーベン・ウルフのメガランチャーをショートバレル化し、ジェガン用シールドに組み込んだ多目的防衛装備。 - ビーム・サーベル × 2
大腿部に収納されている近接戦闘用兵器。 - ジム・ヘッド用パーツ 一式
- ハンドパーツ 握り手、平手、右手ライフル用
- リード線 × 2
- スタンド × 2
- 外した腕につけるプラモデルオリジナル仕様パーツ

▲頭部はジム・ヘッドに取り替えることができます。
(写真は説明書)

▲背面の大型バインダーは前方に大きく可動。ハッチ展開でミサイルポッドが顔を出します。
2.改修したいポイント
2-1.合わせ目
本キットは角ばった連邦系かつ大型のキットのため、合わせ目が多いです。
成形色がグレーで目立ちにくいですが、拘る人はぜひ処理しておきたいところ。
頭部


▲頭部は左右ハメ合わせのため中央に合わせ目が出ます。後頭部センサーのディテールをキレイに残すよう意識して処理しましょう。
腕部・武装

▲大型の肩装甲は前後ハメ合わせのため中央に合わせ目が出ます。

▲肩装甲を外した内側の肩パーツも前後でハメ合わせるため合わせ目が。あまり目立たないので気にならなければそのままでも良いかも。

▲前腕も左右のパーツをハメ合わせるため合わせ目がばっちり出ます。これは目立つので処理がおすすめ。

▲前腕の裏側もご覧の通り。肘関節は差し込み式なので合わせ目加工は不要です。キレイに消すことだけを考えましょう。

▲大型のシールドは表裏でハメ合わせるため側面に合わせ目が出ます。私は消しますが放っておいても目立ちにくいかも。

▲ライフルはどのキットでもたいてい合わせ目が出ます。そういうものだと納得して処理しましょう。本キットのもは凹凸がなく簡単そうです。
胴体・脚など

▲胴体は前後でハメ合わせるタイプ。鎖骨(?)の部分にばっちり合わせ目が出ます。合わせ目加工が必要なので段落ちモールドにするのがオススメ。

▲脇の部分にも合わせ目が。脇腹にも合わせ目が出ます。脇は合わせ目加工不要です。

▲腰部分も前後ハメ合わせなので合わせ目が出ます。後ハメ加工は不要なので比較的容易に処理可能。

▲大腿部の側面に合わせ目が。こちらもプレーンなパーツなので割と簡単に合わせ目消しができるでしょう。

▲目立ちにくいですがバインダーにも合わせ目が出ます。気にならなければそのままでも良いかも。

▲バックパックにも若干の合わせ目が。こういう細かいところをしっかり処理すると出来栄えに大きな差が出ます。
▼合わせ目は一つずつ丁寧に処理しましょう!良ければこの記事を参考にしてください。

2-2.ヒケ・パーティングライン等
ヒケ
ヒケとは、プラスチックパーツが成形時に冷えて収縮することでパーツの表面にできる”へこみ”です。表面に凹凸ができるので、そのままにしておくとオモチャっぽさが出てしまいます。
大抵のものはヤスリで削り平面を出すことで対応できます。
(ひどいものは瞬間接着剤やパテで埋める場合も)

このように広い平面部分や、ダボ(パーツをハメ合わせる部分)が多くある部分はヒケが出やすいです。
金属ヤスリなど良く削れるヤスリで削り、平面を出してやることでヒケは目立たなくなります。
▼ヒケを消して平面を出すやり方はコチラ!

パーティングライン
パーティングラインとは、パーツ成形に用いる金型の合わせ目に出る凹凸です。
デザイン上は存在しないものなので、デザインナイフの背でカンナ掛けするなどして処理したいところです。

▲大腿部の目立つところに出るパーティングラインです。こういう凹凸があるパーツに出ることが多いので、しっかり処理したいところです。

▲バインダーの基部にもパーティングラインが。組み立てると内側になる部分なので、面倒ならそのままでも○。

▲シールドの先端に出るパーティングラインです。こちらは目立つのでヤスリで削ってしまいたい。

▲腰の上部にもわずかながらパーティグランが。これはそのままでもいいかな。

▲肩装甲の内側のにも出ます。見えずらい部分ですが拘る方はこういうところもしっかり処理しましょう(自己満バンザイ)。
安全基準フラッグ

ガンダムヘッドのアップ。こめかみのバルカンがしっかりと造形され、ディテールも申し分ありません。ただ、ブレードアンテナの先端を見てください。これは「安全基準フラッグ」と呼ばれけがを防止するためのものですが、カッコ悪いのでニッパーで切り飛ばしヤスリで整えてシャープにしたいところです。
肉抜き


パーツの強度を保つ理由から一部のパーツには写真のような空洞(肉抜き)が存在する場合があります。
オモチャっぽい印象なのでレジンやパテで埋めたり、プラ板を貼り付けてふたをしたりして処理します。
本キットでは割と目立つ部分なので、拘る方は処理することをおすすめします。
3.色の足りない部分


シールでも色分けが再現されていない部分は上記の通りです。
本キットはシールによる色分けが多く、写真の部分も含め部分塗装で色分けすると作品がぐっと引き締まります。(なんせシールはオモチャっぽさが出てしまいますから。)
まとめ
以上、HGシルヴァ・バレトの素組みレビューでした!
古いキットなので可動はいまいちですが、大型で迫力がありとてもかっこいいキットです。






成形色が薄いグレーでシールによる色分けが多い…こんなに塗装向きなキットがあるでしょうか…!
おまけに装甲は凹凸が少なくプレーンなのでスジボリやプラ板加工にも持ってこいです。
時間のある方はぜひ入手して、自分だけのシルヴァ・バレットを作ってみてくださいね!
最後までご覧いただきありがとうございました。
それでは、ステキなガンプラライフを!






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