アクリジョンベースカラーの使い方を解説|筆塗りでベースカラーを使いこなそう!
アクリジョンで塗装した際、
「発色が悪い」「下地の色が透ける」「何度塗ってもムラになる」
などと思ったことはありませんか。
その原因は、アクリジョン特有の隠ぺい力の弱さにあり、特に赤・黄・白などの明るい色は、下地の影響を大きく受けてしまいます。
そこで活躍するのがアクリジョンベースカラーです。
隠ぺい力が非常に高く、下地として使うだけでアクリジョンの発色が劇的に改善します。
この記事では、
- ベースカラーの特徴
- 色別の発色比較(写真付き)
- 下地としての使い方
- 通常色との混色例
- 筆塗りで失敗しないコツ
を、実際の作例を交えながら詳しく解説します。
アクリジョンの発色を改善したい方は、ぜひ参考にしてください。
アクリジョンベースカラーとは?

アクリジョンベースカラーは隠ぺい力※が非常に高く、下地として塗ることで通常色の発色を格段に向上させる塗料です。
主な特徴として次のことがあげられます。
※隠ぺい力 … 素地の色を覆い隠す能力
特徴(高い隠ぺい力・つや消し・混色可能)
- 隠ぺい力が非常に高い
- ベースカラー同士で混色できる
- 通常色とも混色できる
- 顔料が大きく若干のキズ埋め効果があり、サーフェイサーの代わりになる
主な用途
- 下地の状態を統一するための下地塗装(サフの代わり)
- 重ねる塗料と同系の下地を作り、発色を向上させる
- 通常色に混ぜて発色を向上させる
詳しくは、記事の後半で解説します。
ベースカラーを使うメリット
ベースカラーを使うメリットは、通常色の発色を向上させることです。
アクリジョンは赤・黄・白など明るい色の隠ぺい力が低く、暗色の素地に塗ると本来の色味になりません。

同系の色を下地として塗ったり、通常色と混ぜたりすることで発色が向上し、塗料本来の色味で塗ることができます。
ベースカラーと友達になって筆塗りを楽しみましょう!
色別の発色比較(写真付き)
では、ベースカラーの発色を見てみましょう。
グレーのプラスチックスプーンを使ってテストしてみます。
白下地


- 塗った回数:2回
- 色味:白
- 隠ぺい力:ぼちぼち
- 所感:
白は隠蔽力が低めなのでスプーンの色が少し透けている。
この上から通常色を重ねるなら問題ないが、気になるならもう1回塗っても良い。
灰色下地


- 塗った回数:2回
- 色味:暗めのグレー
- 隠ぺい力:高い
- 所感:
ニュートラルグレーより1段くらい色味。
色の濃いグレーサフのような仕上がりになる。
赤下地


- 塗った回数:2回
- 色味:あずき色に似た赤
- 隠ぺい力:高い
- 所感:
赤系は隠ぺい力が低いが本塗料は発色が良好。
赤系の通常色に混ぜると発色の改善が期待できそう。
黄色下地


- 塗った回数:2回
- 色味:くすんだクリーム色
- 隠蔽力:ぼちぼち
- 所感:
隠ぺい力の低い黄色系であるが発色は十分。
発色しにくい黄色系の通常色を塗るなら、ぜひ併用したい。
青下地


- 塗った回数:2回
- 色味:きれいな青
- 隠ぺい力:高い
- 所感:
非常によく発色。通常色といっても差し支えないくらい鮮やかな青。
緑下地


- 塗った回数:2回
- 色味:深緑
- 隠ぺい力:高い
- 所感:
非常によく発色する。
暗い色なので下地としてグリーン系塗料の下地に使うと面白そう。
混色したベースカラー
次にベースカラー同士を混ぜてみましょう。
ベースグリーンとベースイエローを1:1で混ぜ、グレーのスプーンに筆塗りします。



ベースグリーン単体より、黄緑に近い色味になりました。
このように、ベースカラー同士を混ぜることで好きな色の下地を作ることができます。
塗りたい色に合わせて調色すると良いでしょう。
色比較:通常色単体+ベースカラーと混色
最後に、通常色との混色を見てみましょう。
はじめは「通常色のみ」を塗った場合の発色です。


灰色スプーンに「イエロー(黄)」を2回塗りましたが、ほとんど発色していません。
素地の色がかなり透けた状態です。
つづいてイエロー(黄)とベースイエローを1:1で混ぜて塗ってみます。

通常色だけを塗ったものと比べ、明らかに発色が良くなっています。
混色の割合が1:1だと色味はベースイエローに寄りますが、割合を調整して発色の良いイエローを作ることもできます。
アクリジョンの黄色はベースイエローを混ぜるが基本です。
ベースカラーの塗り方(手順とコツ)
今度はガンプラに塗って、その効果を見てみましょう。
使用するキットは「HG 1/144 ザクI(デニム/スレンダー機)」です。
合わせ目消しや表面処理など、基本工作が終わったものを使います。
塗装前のザクI


塗装手順
つづいて塗料を準備します。

▲ 粘度が高く底に顔料が沈殿しているので、攪拌棒でよくかき混ぜます。

▲混ざったら攪拌棒を使ってベースカラーをパレットに取り出します。(写真ではウェットパレットを使用)

▲ 10mm幅の平筆を使用。筆全体で広い面を、端で狭い部分を塗ることができ、1本で使い分けられ便利です。

▲筆を軽く湿らせ、塗料を少量含ませます。薄く塗っていくので塗料を含ませ過ぎないように注意です。

▲ 厚塗りにならないよう置いた塗料を全体に伸ばすイメージで筆を動かします。

▲ 1回塗り終わったのがこちら。筆跡ができても気にする必要はありません。塗り重ねることで目立たなくります。

▲ 3回目の筆塗りを終えたのがこちら。成形色のグリーンが見えなくなり筆跡も消えています。

▲ 少しはみ出てしまいました。イエローの上にグレーを塗ってはみ出しを修正しましょう。

▲無塗装部分にはみ出た塗料は、ナイフの背でこそぎ取ることができます。パーツに傷がつかないよう注意。
ベースカラーに通常色を重ねる
ベースカラーを塗った上から通常色を重ねてみました。

同系色の下地のおかげで、通常色がよく発色しています。
それでも、通常色のオレンジは発色が悪いため、ベースイエローを混色しています。(後述)
黄色系はベースカラーを混ぜるべし
ベースイエローの上にオレンジイエローを塗ったところ、ムラが出てしまいました。


ベースイエローを塗った時点でムラができてしまい、隠ぺい力の弱いオレンジイエローを塗ると下地の色ムラが透けてしまったという訳です。
筆塗りのやり直し
失敗したオレンジイエローの筆塗りをやり直すため、以下の手順でリカバリーしました。
- 塗膜を剥がす
オレンジイエローの塗膜に400番のスポンジヤスリをかけ塗膜を剥がす
※ベースイエローまで削らないよう、やさしく慎重に。 - 再び筆塗り
ベースイエローと通常色のオレンジ・オレンジイエローを混ぜて再度筆塗り
ベースイエローのおかげでオレンジが発色し、何とかリカバリーできました。
※ベースカラーはくすんだ色味なので、思い通りの色を作るには慣れが必要です。
ムラを抑えるポイント
隠蔽力の低い色(黄色や赤など)は同系色のベースカラーを混色します。
驚くほど発色が改善され、ムラを抑えることができますよ!
FAQ
- Q:アクリジョンはベースカラーを使わないとダメなの?
- A:必須ではありませんが、隠ぺい力の低い黄・赤系を発色させるにはほぼマストと言えるでしょう。
- A:必須ではありませんが、隠ぺい力の低い黄・赤系を発色させるにはほぼマストと言えるでしょう。
- Q:ベースカラーは下地として塗るのと、通常色に混ぜるのとどちらがいいの?
- A:場合によります。初心者には塗る前に色を確認できるので、通常色に混ぜるのをおすすめします。
- A:場合によります。初心者には塗る前に色を確認できるので、通常色に混ぜるのをおすすめします。
- Q:通常色と混色はどのくらいの割合で行うの?
- A:発色の向上を目的とするなら、1:1程度で混ぜるのが良いです。(少ないと発色が向上しない)
- A:発色の向上を目的とするなら、1:1程度で混ぜるのが良いです。(少ないと発色が向上しない)
- Q:ベースカラーはエアブラシでも使えるの?
- A:希釈すればエアブラシでも使うことができます。そのままだと詰まりの原因になるためおすすめしません。
まとめ:アクリジョンで綺麗に塗るならベースカラーは必須
以上、アクリジョンベースカラーの性能を解説しました。
ベースカラーは隠ぺい力が弱い色の発色を改善する便利な塗料です。
アクリジョンでキレイに塗装するには、ベースカラーは必須の塗料と言っても過言ではありません。
ベースカラーを使うと次のような失敗を防ぐことができます。
- イメージ通りの色に仕上がらない
- 筆ムラ・色ムラが目立つ
- 厚塗りになりエッジやモールドを潰してしまう
ぜひ、ベースカラーを使いこなして思い通りの筆塗りを楽しんでくださいね!
最後までお読みいただきありがとうございました。
それでは、ステキな筆塗りライフを!
▼筆塗りのコツはこちらをどうぞ!

▼赤・黄をキレイに発色させるなら、ベースカラーの併用がおすすめです。
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