筆で塗るサーフェイサー★アクリジョンベースグレーでLet’s 筆サフ!
みなさん、サーフェイサーは使っていますか?
サーフェイサーは”サフ”と呼ばれ、パーツ表面のキズ埋めや下地状態を均一化により、塗料の食いつきや発色を良くする塗料です。
一般的に、塗装をキレイに仕上げるにはサーフェイサーを使った方が良いとされています。
しかしサーフェイサーは、缶スプレーやエアブラシで塗布するものが多いため、諦めている筆塗りユーザーは多いのではないでしょうか。
そんな方には「アクリジョンベースカラー」を使った“筆サフ”をおススメします。
本記事ではアクリジョン「ベースグレー」を筆塗りし、筆で塗るサーフェイサーとなり得るのか、その性能を解説します。
- アクリジョンベースカラーの概要
- ベースグレーの性能
- ベースグレーの塗り方のコツ
- 筆サフのメリット
アクリジョンベースグレーを使えば、塗装環境を持たない方でもサーフェイサーを塗ることができるのです。
サーフェイサーの筆塗りに興味がある方は、ぜひ最後まで読んでみてくださいね。
▼本稿で扱うアクリジョンベースグレー。筆サフの他にも装甲裏の塗装など用途は多岐にわたります。
1.アクリジョンベースカラー
アクリジョンベースカラーは、アクリジョンを塗る前の下地作りに最適な塗料です。
隠ぺい力を高めた成分設計で、下地として塗布しておくことで通常色の発色が格段に向上します。
白・灰・赤・黄・青・緑の6色展開で、重ねる通常色に合わせ下地色を選択可能です。
また、通常色との混色で発色を格段に向上させることもできます。
発色が弱いアクリジョンには必須の塗料です。
ベースカラーの詳しい解説は、次の記事をご覧ください。
今回は、そんなベースカラーの中からベースグレーを使って、筆で塗るサーフェイサー(略して筆サフ!)をおこなっていきます。
2.ベースグレーで筆サフ
では、さっそくベースグレーでサフを筆塗りしてみましょう。
▲ アクリジョンベースカラーの「ベースグレー」です。
グレー系なのでベースグレーが最もサフに適しています。
比較的暗めのグレーで、プラスチック特有の透け感を抑えることができるのです。
▼ベースカラーはトロっとしています。
成分が沈殿しているため、調色スティックなどで良くかき混ぜてから使います。
※写真は瓶のフチが汚く見えますが、使い込んでいるためで、未使用のものはキレイです。
▲使用するキットはHGガンダムエアリアル。
「水星の魔女」の主役機です。
HG 1/144 ガンダムエアリアル
1,430円 2022年10月発売
(公式サイト)
▼エアリアルさんの全身をベースグレーで塗っていきます。
塗りやすいように、すべてのパーツをバラして塗装棒にセットしておきます。
2-1.筆で塗っていく
▲良くかき混ぜたベースグレーを調色スティックで取り出します。多すぎると塗っている間に乾いてくるので、スティックで5,6杯程度にしておきましょう。
▲筆を水で濡らします。カラカラの筆は塗料が伸びにくいので、塗り始める前に湿らせておきます。
▲濡らした筆は余分な水分を拭きとり、少し湿っている状態にします。水分が多いと塗料が薄まり、隠ぺい力が落ちてしまいます。
▲塗料は瓶から出したままの状態で使います。薄める必要はありません。筆先に塗料をしっかりとつけます。
▲パーツに塗っていきます。ねっとりしていますが伸びはよく、スムーズに塗ることができます。
▲ミゾや凹凸部分を丁寧に塗ります。パーツ全体に塗料を伸ばすイメージです。
▲ひっくり返し、見えずらい部分も塗っていきます。筆塗りだと奥まった個所を塗るのは面倒ですね。
▲隠ぺい力の高いベースカラーは、青いパーツもこのように一塗りで塗りつぶすことができます。
▲筆をササっと動かし塗料を均等に伸ばすイメージで塗り進めていきます。
▲白いパーツもこの通り一塗りでグレーになります。水で薄めた場合は、隠ぺい力が落ち少し透けてしまいます。
▲モールドは塗料が届きにくい部分です。筆に少し多めの塗料を載せ、ミゾにいきわたらせるように伸ばしていきます。
▲このように白い部分が見えなくなりました。
▲他のパーツにもベースグレーを塗っていきます。通常色を重ねるので、厚塗りにならないよう塗料を薄く伸ばすように塗るのがコツです。
▲塗り終わったパーツは塗装ベースに刺して乾かします。ベースカラーは通常色と比べて乾燥が早いように思います。1時間程度置いておけば乾くでしょう。
2-2.筆サフのポイント
- 厚塗りするべからず
- 均等に塗るべし
- 塗り漏らしがないか確認すべし
1)厚塗りするべからず
ベースカラーの上に通常色を重ねるので、塗膜が厚くならないよう注意が必要です。
厚く塗るとパーツのエッジが潰れたり、モールドが埋まったりし、野暮ったい印象になってしまいます。
置いた塗料をパーツ全体に伸ばすイメージで塗るのがコツです。筆に大量の塗料をつけるのは厳禁です。
薄塗りのコツはこちらにまとめています。
2)均等に塗るべし
薄く塗ることを意識しすぎて透ける部分がないよう、パーツ全体を均等に塗るようにしましょう。
下地色がまばらだと重ねる通常色がねらい通りの色になりません。
3)塗り忘れを確認すべし
塗り忘れた個所がないか、すべてのパーツをチェックしましょう。
奥まった場所や凹凸が多いパーツは塗り忘れがあるものです。
パーツを回転させたりひっくり返したりして、塗り忘れがないか全体をチェックしましょう。
サフは下地塗装なので塗り忘れがあると、写真のように成形色が見えてしまい、カラーリングを変えた場合は悪目立ちしてしまいます。
3.仕上がり
ベースグレーを塗り終わりました。仕上がりを見てみましょう。
灰色に塗られたエアリアルさん
<使用キット>
HG 1/144 ガンダムエアリアル
ニュートラルグレーより1段暗いグレーで表面はサラッとしています。
サフを吹いた後のような質感です。
パーツの奥や装甲裏も塗ることで、作品の完成度が上がります。
- 色味 … 比較的暗いグレー
- 表面 … つや消し
- 感触 … サラサラ
- 塗膜の強度 … 強い
4.筆サフを施した作例
4-1.ベースグレー
EGガンダム
白を基調としたガンダムですが、すべてのパーツにベースグレーで筆サフをしています。
筆サフすることで白いプラスチックの透け感が無くなり、重厚感ある仕上がりになりました。
HGアッガイ
全身茶色のHGアッガイさんもベースグレーで筆サフしてから塗装しています。
成形色とカラーリングに塗装する場合は、グレーで筆サフすると成形色の影響を受けず狙った色に近づけやすくなります。
4-2.ベースグレー以外の筆サフ
HGザクⅠ(オリジン版)
グリーンとパープルのHGザクⅠに、ベースイエロー・ベースブルーで筆サフし、全体のカラーリングをガラッと変えました。
塗りたい色が明確であれば、その色に近いベースカラーをチョイスして筆サフするのもアリです。
まとめ
以上、筆で塗るサーフェイサー「アクリジョンベースグレー」の解説でした。
筆でひとつひとつのパーツに塗るため、缶スプレーやエアブラシより手間がかかりますが、奥まった個所も塗りやすいメリットがあります。
- 塗装環境がなくてもサフが使える
- 奥まった部分やパーツ裏も塗りやすい
- 色が暗いくパーツ裏の塗装にも使える
ベースカラーは乾燥が早く、1時間程度でほぼ乾きます。
塗装環境がなくサーフェイサーを諦めていた方は、ぜひアクリジョンのベースカラーを試してみてください。
最後までご覧いただきありがとうございました。
それでは、ステキな筆塗りライフを!
ENTRHG 1/144 ガンダムエアリアル
1,430円 2022年10月発売(公式サイト)
サフを塗られたエアリアルさんは、次の記事で塗装されます。
良ければご覧ください。
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